クイーンズランド州の釣り情報
フィッシング・ライター:金園泰秀(YASU=ブリスベン在住)
第150回
マダイのお持ち帰りサイズ
針が3本付いた仕掛けを海中に落とすと、待ってましたという感じで30~35センチくらいの大きさのマダイが針の数だけ掛かってきました。しかし、何十匹ものマダイが掛かってきても、家に持ち帰れるのが1、2匹だけだったということはオーストラリアでは珍しくありません。
日本では手の平くらいの大きさのマダイは「椀物サイズ」と呼ばれ、ちょうどお椀の中に1匹丸ままの姿で収まって料理に出てくる大きさ。30センチぐらいまでの大きさのマダイは、結婚式などのおめでたい席などで塩焼きになって出てくる大きさ。そして、甘くておいしい刺し身のマダイは、35センチ前後のサイズが最高と言われています。
お正月前後の真夏のゴールドコーストやブリスベンでは、椀物サイズと呼ばれる大きさから35センチくらいまでのマダイがとてもよく釣れます。
ただ、オーストラリアには水産庁が定めた持ち帰りの制限があり、QLD州でのマダイの持ち帰りサイズと数は全長35センチ以上の物が5匹までと定められています。
新鮮なおいしい魚を食べたい釣り人にとって、次々と釣れてくるおいしそうな規定サイズ以下のマダイを放流するのは少し悲しいものがありますが、長い目で見ればオーストラリアの自然環境保護になると思って我慢しましょう。
30センチ程度の塩焼きサイズの新鮮なマダイを食べたいという人は、隣の州に行って釣れば良いでしょう。
ゴールドコーストやブリスベンから車で南に30分~1時間くらいの距離のNSW州では、マダイの持ち帰りは1人当たり30センチ以上10匹までと決められています。マダイに関してはQLD州より規制(35センチ以上、5匹まで)のハードルが低いので、きっと持ち帰れるマダイが釣れるチャンスに恵まれることでしょう。
ただ、NSW州では海釣りにもライセンスが必要(3日:7ドル、1カ月:14ドル、1年:35ドル)になるのと、魚によってはQLD州よりも厳しいものがありますので「NSW fisheries」のウェブサイトで事前に確認してください。
オーストラリアの釣り情報
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