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旦那はオージー「バレンタイン編」

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第51回
バレンタイン編

【前回までのあらすじ】
極寒の北海道から、オーストラリアへ家族4人で移住。オージーの夫との一風変わった日常生活を綴っている。

オーストラリアのバレンタイン

日本のバレンタイン・デーと言えば、女性がチョコレートを意中の男性に渡す日、もしくはお世話になった人に日頃の感謝を込めて、チョコレートの詰め合わせを贈る日だ。その一方で、欧米では反対に男性から意中の女性に何らか(チョコレートとは限らない)を贈る日。誰彼ともなく、「友チョコ」「義理チョコ」などをバラまいてはいけない。

イラスト=たこり
イラスト=たこり

日本のその習慣を全く知らなかった夫は、来日した最初の年、私にしっかりとバレンタインのカードと花束を贈ってくれた。ところが、子ども~大人向けの英会話教室を開くようになって、彼も学習したのだ。日本では、バレンタインとは男性が多くの女性(小学生も含む)からチョコレートをもらえる日だということを! 毎年毎年「ポップ先生、いつもありがとう♡」「ポップ先生、いつもお世話になっております♪」というメッセージ付きのチョコレートをもらえる立場になって、本国ではちっともモテなかった自分も、非常にモテるようになったと勘違いしたのだろう。私には、何も贈ってくれなくなった。

ここ数年の我が家のバレンタイン・デーとは!?

オーストラリアに移住してからは、バレンタイン・デーは女性にとってドキドキする日なんだと気が付いた。高校でもバレンタイン・デーには校内で1輪のバラを販売している。男の子はそれを購入してそっと彼女にプレゼントするのだ。

私が日本語を教えている小学生と中学生に、日本のバレンタインについて毎年説明しているが、男の子は決まって「日本のバレンタインが良い! 僕もたくさんチョコをもらいたい」と言う。反対に女の子は「オーストラリアの方が良いな。たくさんのチョコをクラス中の男子に用意するなんて」と言う。

さて、我が家のバレンタイン・デーはお互いプレゼントを贈り合うことが続いたが、最近は夫だけ。昨年は、チョコレートとなぜか日本のスナック菓子だった。さて、今年は何だろう?


ポップ登美子
北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもと共にノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムの他にも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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