黄金色の砂浜が続くゴールドコーストは、オーストラリアの国技とも言えるサーフィンのメッカだ。暖かく過ごしやすい気候に恵まれていることもあり、年間を通して老若男女がサーフィンを楽しんでいる。照り付ける太陽と透き通った海水、奇麗に割れる波などなかなか日本で体験することのできない環境ということもあり、多くの人がサーフィンに興味を示すが、いざ始めるとなると何から手を付ければ良いか分からないもの。今回はサーフィンを始めるに当たって、サーファーズ・パラダイスにある「サーフショップ・レトリック」で店長を務めるカズ(KAZ)氏の協力の下、初心者が知っておきたいサーフィンの基本情報を紹介していく。(文・写真=塩澤真奈美)
ゴールドコーストで見つかる!お薦めサーフ・ショップ
サーフ・スポットが南北に広がるゴールドコーストは、サーフボード・ショップからサーフ・ギア・ショップ、ローカルから愛される店から大型店まで数多く点在する。日本で購入するよりもサーフィン関連商品が安く手に入るオーストラリア。滞在期間中に各ショップを回り、お気に入りの店舗を見つけよう。
DMS
先進技術を駆使したサーフボード・ファクトリー
カランビンの工場地帯にある「DMS」は、シェイパーのダニエル・マクドナルド氏が手掛ける工場兼サーフボード・ショップ。有名選手のボードをシェイプしてきた経験を持つ同氏の革新的なボード作りの技術は世界的に脚光を浴びている。日本にも支店を持ち、今年はバリにも工場兼ショップをオープン予定。スタッフのデス氏は日本に5年の在住歴を持ち、日本の波質も良く理解していることから商品選びの強い味方となってくれる。シェイパー・ルームの見学はいつでも受け付けているので、ぜひ足を運んでみよう。今回、読者限定で「日豪プレスを見た」と伝えると、カスタム・オーダーを含むボードが50ドル引きに(有効期限なし)。
■住所:Shop 3, 56 Currumbin Creek Rd., Currumbin ■Tel: (07)5559-5949、0413-633-501(日本語対応可)■Web: www.dmshapes.com ■営業時間:月~金10AM~5PM、土・日9AM~4PM
BOARDROOM SURFSHOP
お得にサーフボードを手に入れたいならココ!
マイアミのゴールドコースト・ハイウェー沿いに位置する同店では、主に中古のボードの買取・販売を行っている。創業23年の歴史を持ち、親しみやすいオーナーのアンソニー氏とスタッフのリッキー氏は良質なボードしか買い取りを受け付けないため、店内には高品質の商品だけが並ぶ。商品購入3日後まで購入時とボードの状態が変わらなければ、返品交換できるサービスもうれしいポイント。商品の入れ替わりが早いので、希望するボードが入荷していないか電話で問い合わせをする人も多いという。
■住所:2084 Gold Coast Hwy., Miami ■Tel: (07)5527-7877 ■Web: www.theboardroomsurfshop.com ■営業時間:毎日9AM~5PM
Ashmore F actory O utlets
セール品が集結するアウトレット
「ロキシー(ROXY)」「クイックシルバー(Quiksilver)」「ビラボン(BILLABONG)」「サイドウェイズ(Sideways)」などのサーフ・ショップが軒を連ねるアシュモア・ファクトリー・アウトレット。水着からボード、ウェットスーツ、衣料品まで何でもそろう豊富な商品数と割引率の高さから、多くのサーファーから人気のスポットだ。運が良いと有名ボード・ブランドの型落ち商品が破格で手に入ることも。現在、ロキシーとクイックシルバーが60%オフのセール(4月中)を実施しているので、これからサーフィンを始めたい人、新しく買い替えを検討している人はぜひチェックして欲しい。
■住所:12 Central Park Ave., Ashmore ■Web: www.ashmoreoutlets.com.au ■営業時間:毎日 ※時間は店舗により異な
KIRRASURF
新作がそろう、サーファー憧れの有名ショップ
ノース・キラ・ビーチに佇(たたず)む存在感のある2階建ての巨大サーフ・ショップ。有名ブランドの新作ボードからウェットスーツやアパレル、全てがそろうと言っても過言ではない商品数を誇る。サーファーであれば一度は立ち寄りたい店だ。サーフィンの知見が広いスタッフの丁寧かつ的確な接客が評判で、特に同店で働く日本で元プロ・サーファーとして活躍していたマシュー氏は流暢な日本語で商品のアドバイスをしてくれる。日豪どちらの波質も理解しているので、満足のいく買い物ができること間違いなし。
■住所:8 Creek St., Coolangatta ■Tel: (07)5536-3922 ■Web: www.facebook.com/kirrasurfshop ■営業時間:毎日8:30AM~5:30PM
The S urfboard W arehouse
新品サーフボードが安価で手に入る
オーストラリアに6店舗展開し、ゴールドコーストではツイード・ヘッド、パーム・ビーチ、マイアミに店舗を持つ比較的安価なボードを生産しているショップ。オーナーのティム氏が手に取りやすい良心的な価格のボードに需要があることに目を付け、2011年にビジネスをスタートして以来、急成長中の注目ショップだ。SUP(スタンダップ・パドル・サーフィン)からショート・ボードに至る豊富なラインアップで、セール中であれば新品ボードを200ドルから手に入れることもできる。お金を掛けずサーフィンを始めたいと検討している人にお薦めのショップ。
パーム・ビーチ店 ■住所:1237 Gold Coast Hwy., Palm Beach ■Tel: (07)5535-7123 ■Web: www.thesurfboardwarehouse.com.au ■営業時間:月~日9AM~5PM、祝10AM~2PM ■備考:他店舗の情報はウェブサイトを要確認
Local Knowledge
親しみやすいローカル・サーフ・ショップ
ノビー・ビーチとヌーサに店舗を構える老舗のサーフ・ショップ。ゴールドコースト・ハイウェー沿いに位置する2階建てのノビー・ビーチ店は1階にメジャーなサーフ・ブランド・アパレルを、2階は「アルメリック(Al Merrick)」「ジェーソン・スティーブン(JS)」「DHD」などの有名サーフボード・ブランドや各ギア用品を陳列している。コンパクトながら豊富な品ぞろえと親しみやすいスタッフの接客で、通いがいのあるサーフ・ショップだ。セール情報を公式インスタグラムで発信しているので、有名ブランドのボードを購入したい人は定期的にチェックしてみよう。
ノビー・ビーチ店■住所:2251 Gold Coast Hwy., Nobby Beach ■Tel: (07)5526-6377 ■Web: www.sds.com.au/on/demandware.store/Sites-SDS-Site/en_AU/Stores-Details?StoreID=1050&code ■Instagram:「lknobbys_surfshop」で検索 ■営業時間:月~金9AM~5:30PM、土9AM~5PM、日10AM~4PM ■備考:他店舗の情報はウェブサイトを要確認
Boardriders C oolangatta
カフェ併設のお洒落ショップ
「クイックシルバー(Quiksilver)」「ロキシー(ROXY)」のボードやアパレルが並ぶ店舗。こだわりのあるお洒落な内装が特徴的で、ベルト・コンベヤーでつるされたボードが店内の天井を飾るなど、何とも遊び心のあるサーフ・ショップだ。海に面して位置する同店にはカフェ・バーも併設されており、ショッピングの後にビーチを見ながらゆったりと過ごすこともできる。週末にはサーフ・ミュージックを奏でるアーティストがライブを行い、有名プロ選手が足を運ぶことも。地元の憩いの場所としても人気の場所だ。
■住所:Shops 28, The Strand Shopping Centre, 72-80 Marine Parade, Coolangatta ■Tel: (07)5599-5551 ■Web: www.quiksilver.com.au/blog/boardriders-coolangatta ■営業時間:毎日9AM~6PM、カフェ月~木・日6AM~6PM、金・土6AM~9PM
南北に広がるサーフ・スポットを攻略!
ゴールドコースト・エリア・サーフ・スポットMAP
サウス・ストラッドブローク・アイランド
(South Stradbroke Island)
シー・タクシーでゴールドコースト・シーウェイを渡った先にあるスポット。通称「ストラディー」。ビーチ・ブレイクだがパワフルな波が特徴だ。船は波次第で運行するので、以下ウェブサイトで運行情報を確認しよう。
Web: www.facebook.com/straddiesurftaxi
スピット(The Spit)
北風をかわすスポットで、他のポイントがクローズしていても遊べるポイント。比較的穏やかな波質なので、初心者やロング・ボーダーにお薦め。エイの出没情報が時々出されるので、気を付けてサーフィンをしよう。
サーファーズ・パラダイス
(Surfers Paradise)
ゴールドコースト中心部のビーチ・ブレイクのスポット。街からのアクセスも良く、比較的混雑が避けられること、サーフボード・レンタル・ショップが近くに点在することから、初心者にも人気。
ブロードビーチ
(Broardbeach)
サーファーズ・パラダイスから南に下ったポイント。サーファーズ・パラダイス同様に広いビーチが続いているので、入水した場所を常に把握し、波に流されないように注意しよう。
マイアミ(Miami)
静かで落ち着いた雰囲気のビーチが広がるスポット。砂浜に沿って駐車スペースが数多くあるため、週末でも比較的駐車場を探すことに困らないビーチ。近くのミック・スキャンバーグ・パークのルックアウトに登ると、広範囲の波をチェックすることができる。
バーリー・ヘッズ
(Burleigh Heads)
サーフィンのコンペティションが開催される世界的にも有名なポイント。海岸線から突き出た地形が南風をかわし、パワーのある波質が特徴。波が大きくなると岩場から沖に出なければならないため、中級~上級者向けのスポット。
パーム・ビーチ
(Palm Beach)
少し湾になっている地形から、波が大きい時は他のポイントよりも1サイズ小さい波を楽しめる。南風を若干かわすことができるので、他ポイントがクローズの時は要チェック。駐車できる場所が少ないので、波の良い日は早朝に現地に着くことをお勧めする。
カランビン・アリー
(Currumbin Ally)
河口に突き出した岩のポイントで、潮の満ち引きによって波質が変わりやすいのが特徴。基本的にメローな波で初心者に優しいポイントだが、波のサイズが上がった時は潮の流れが強くなることと、鋭い岩の裏側からエントリーとなるので上級者向けのポイントとなる。
キラ(Kirra)
世界的にも有名で昨年のサーフィン世界大会の決勝の開催地。ポイント・ブレイク(常に同じ場所で波が崩れる)で、パワーのある速く掘れた波が押し寄せる。波のサイズが大きい時は長いチューブ・ライディングがかなうスポット。
グリーンマウント
(Greenmount)
通称「グリマン」と呼ばれる同スポットは、メローな波質のため初心者やロング・ボーダーで混雑することも。ロング・ライディングしやすいポイントなので、“前乗り”をしないように周りのサーファーに注意を払おう。
スナッパー・ロックス
(Snapper Rocks)
サーフィン世界大会の開催地のメッカであるポイント。波の良い日はプロ・サーファーを見掛けることも少なくない。サーフィンに理想的な地形であるが故に混雑やトラブルも多い。パーフェクトな波の日にはキラまでロング・ライディングできることも。
デュランバー(Duranbah)
通称「ディーバー」と呼ばれるゴールドコーストの中でも最も波のあるポイント。パワーのある波が押し寄せ、ボードが折れることもあるので初心者は避けよう。時々サメの目撃情報もあるので、周りを見ながらサーフィンを楽しもう。
キングスクリフ(Kingscliff)
長いビーチが広がるスポットで、混雑を避けられるため初心者にもお薦めのスポット。河口付近はポイント・ブレイクとなっているので、波の良い日はロング・ライディングもできる。
キャバリタ(Cabarita)
ビーチとリーフが混在するライトの波(岸に向かって右側に崩れる波)が特徴のポイント。比較的空いている場所だが潮の流れが強く、突き出た岩に衝突する危険性もあるので注意しよう。