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シドニー日本人国際学校創立50周年②

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シドニー日本人国際学校創立50周年

シドニー日本人国際学校創立50周年

シドニー日本人国際学校(Sydney Japanese International School/SJIS)は、1969年5月15日に設立、今年で開校50周年を迎えた世界の先進国で最も歴史のあるインターナショナル・スクールだ。英語圏として唯一「日本人学級」と「国際学級」を併設する同校の50年の歩みを振り返ると共に今後の展望、そしてお祝いのメッセージや卒業生の声をお届けする。※本記事の内容は2019年4月29日時点の情報に基づいています。

シドニー日本人国際学校の創立50周年に心からお祝いを申し上げます。

1969年5月15日にシドニー日本人小学校が開校した時の生徒数は33人でした。今日では、国際学級を併せて230人になりました。この半世紀の間に、日本もオーストラリアもそれぞれ大きく発展しました。今日、日豪両国はかけがえのないパートーナーとなり、政治、経済、文化、スポーツなどあらゆる分野で卓越した関係を持っています。数多くのオーストラリア人は日本に対して尊敬の念を持っており、日本の子どもたちに対してもすばらしい教育環境であると言えます。

シドニーは、NSW州というオーストラリアの中で最も歴史が深く、最も人口、経済規模が大きく、日本との経済関係も緊密な州に位置しています。シドニー周辺には約3万3,000人の在留邦人の方が居住されており、日本の祭りなど、日本とオーストラリアの交流行事も盛んに行われます。さまざまな出身地の人びとが平和と調和を享受するオーストラリアの多文化主義は、私たちとして学ぶ点が多くあります。

2018年5月のSJISスポーツ・デー訪問時
2018年5月のSJISスポーツ・デー訪問時

シドニー日本人国際学校は、国際都市シドニーにふさわしい取り組みをしてきました。テリー・ヒルズという恵まれた自然環境の中で、日本国内に勝るとも劣らない質の高い教育が実践されていることに敬意を表します。学校では毎年ファンフェアーが行われ、日本人コミュニティーに交流の場を与えています。また、国際学級の併設は、海外の日本人学校にとってユニークな仕組みです。1975年以来、試行錯誤を経ながら、国際学級は数多くの方々に親しまれるようになりました。今後とも、シドニー日本人国際学校が優れた教育を実践し、生徒達が世界に羽ばたいていくことを助けることを願ってやみません。

最後になりましたが、シドニー日本人国際学校校長を始めとする教職員の方々、保護者の皆様、シドニー日本人会を始めとする在留邦人の皆様、文部科学省、海外子女教育振興財団、NSW州首相を始めとする関係者の皆様に対して、これまでのご協力に御礼を申し上げると共に、一層のご支援をお願いして、私のごあいさつとさせて頂きます。

在シドニー日本国総領事・竹若敬三


シドニーにおいて、世界に通用するバイリンガル教育を実践し、この度創立50周年を迎えられるシドニー日本人国際学校にお祝いの言葉を述べられることを大変光栄に思います。

1969年、リンドフィールドの小さな教会で始まり、テリー・ヒルズに移転してから今日までの50年間、SJISは個々を重視した手厚い教育で高い評判を確立してきました。

バイリンガル教育の持つさまざまな利点もさることながら、SJISの子どもたちは日本の芸術や文化について学びつつ、積極的に他の文化や伝統についても理解を深めています。SJISで身に着けられる知識と教育は、現代の世の中やグローバル社会で活躍する上で非常に大切なことです。

また、学校が大切にしている子どもたちの誠実さ、礼儀正しさ、敬意、正義感、責任感など、学校の教育理念に裏付けされた価値観は、多文化社会のNSW州の中で力強く成長するための「生きる力」につながっています。

創立50周年という大きな節目を迎え、心からお祝い申し上げると共に、今後の更なる発展を祈念致します。

2016年2月、SJISで特別授業を開催
2016年2月、SJISで特別授業を開催

NSW州首相・グラディス・べレジクリアン

Gladys Berejiklian MP
Premier

日本人学級の紹介

確かな学力を礎とした「世界の架け橋」に成長することを願い、世界に羽ばたく真のバイリンガルを育成

日本の文部科学省の教育課程を学ぶ日本人学級では、小学1年生(Y1)から中学3年生(Y9)までが通っています。文部科学省派遣教員並びに現地採用教員により、現在日本で指導されている最新の授業内容を指導しています。日本へ帰国後も通用する確かな学力や日本の慣習・文化、オーストラリアで学ぶことを通して得られる多文化理解の力の習得を目指し、学校教育を実践しています。まさに、日本と同等もしくはそれ以上の教育を、海外に居ながらにして学ぶことが可能です。

その他、本校ならではの魅力が数多くございますが、そのうちの幾つかを以下にご紹介します。

①毎日1時限あるオーストラリア人教師による英語学習

能力別に3段階のクラス分けを行い、少人数かつきめ細かい丁寧な語学指導を心掛けています。年度途中には「TOEIC Bridge」というテストで力試しを行い、英検で2級もしくはそれ以上の取得を目指しています。年度末には「English Language Festival」と称した1年間の学習成果を発表する場が設けられ、次の学習への意欲づくりにつながっています。

②併設する国際学級の児童と共に行うミックス・レッスン

音楽、図工、体育、プログラミングの一部の授業については、国際学級の児童と共に実施しています。担当教師が日英両語で指導することで、日英両言語の習得の一助となっています。児童生徒間でも日本語と英語が飛び交い、日豪両文化の理解にもつながっています。

③「日本式」の高い学び、算数・数学科、理科における高い学力

永住の方々にも、高い学力を習得できる日本式のカリキュラムは脚光を浴びています。特に算数・数学科、理科は高い水準を博しており、その学びを求めてお子様を転入学させる保護者もいらっしゃいます。「NAPLAN」や「ICASTEST」でその成果が発揮されています。

④卒業生の進学実績と指定校推薦校、連携校の拡大

本校は小学部、中学部共に、卒業生は難関校、有名進学校へ数多く進学しています。また、立命館アジア太平洋大学附属岩田高等学校、早稲田摂陵高等学校、筑波大学附属坂戸高等学校を始め、推薦などにより進学できる学校を現在拡大中です。本校で学び、より優位な進学先を選択することができます。

⑤ICT環境の充実とプログラミング教育の実施

今年からは2020年度に施行される文部科学省の新しいカリキュラムに備え、プログラミング(コーディング)の授業をミックス・レッスンにより実施予定です。全児童生徒を対象としたタブレットやノート・パソコンの貸与も現在整備中です。

他にも、入学式、卒業式、スポーツ・デー(運動会)、そしてスクール・コンサート(音楽発表会)と、学校行事のどれもが日本と同等かつ少人数制の良さを取り入れた温かみのあるものとなっています。「日本にはない日本の教育」を学べる学校が本校です。皆様の転入学をお待ちしております。

日本人学級教頭・大塚敬昌

国際学級の紹介

シドニー日本人国際学校の特色の1つとして、多様性に富んだ「国際学級」があります。

1975年に新設された「国際学級」は、キンディーから6年生(イヤー6)までの幅広い国籍の児童が通い、同じ教室の中でそれぞれの持つバックグラウンド、文化、そして言語を尊重しながら毎日を過ごしています。「国際学級」は年々人数が増え、学習内容も充実していっております。現在は学校創立50周年の歴史を重んじつつ、将来を見据えた学校づくりに努めています。私たちが常に大事にしていることは、児童の確かな学力の伸長、精神面の充実、社会や文化への理解、そして1人の人間としての成長を手助けすることです。

現在、新たな学習の手段として、グーグル・クロームブックを用いた授業を導入しています。また、英語が第一言語でない児童には、EAL/D(ESL)の専任教師による特別授業を行っており、個々の能力に応じた特別プログラムを別途設けたり、教室内での英語サポートを充実させています。その他に英語が第一言語であっても英語学習に遅れが見受けられる児童向けの学習サポート教員を配置したり、キンディーから6年生まで補助教員が巡回指導に当たるなど、手厚いサポートを行っています。

更に、キンディーでは、英語学習において新しい読み書き学習のプログラムを導入し、子どもたちの読み書きに対する自信、理解、そして楽しみを育んでいます。1日1時限の日本語の授業も同じようにさまざまな取り組みを行っています。国際学級の日本語教員は全員日本語ネイティブ・スピーカーであり、オーストラリアの教職免許を保持しております。さまざまな教材を用いて、初級から日本語を母国語とする児童まで、レベル別で指導しています。

オープン・デーや個別のスクール・ツアーを行っておりますので、活気に満ち溢れた教師陣と児童・生徒たちの朗らかな笑顔を見に、ぜひ一度見学にいらしてください。

国際学級教頭・ジョーディ・ホーニグ(Mrs. Jodie Hoenig)


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