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2019年5月 メルボルン/ローカル・コミュニティー・ニュース

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メルボルンとジーロンを32分で結ぶ

新鉄道整備、モリソン政権が公約

連邦の保守連合政権はこのほど、メルボルンとVIC州第2の都市ジーロン間約80キロを32分で結ぶ総額20億ドルの鉄道整備計画を発表した。5月18日投票の連邦選挙に向けた事実上の選挙公約。実現すれば、所要時間は現状の約半分に短縮する。最高時速は160キロで、国内の鉄道で最速となる。

VIC州の労働党政権も昨年10月の州選挙で、同様の計画を発表していた。連邦・州政府の双方が資金面で合意すれば、早くて2020年中に工事が始まる可能性がある。メルボルン中心部のサザン・クロス駅から北西部サンシャイン駅までの区間はメルボルン空港新線(計画中)の線路を通り、サンシャイン駅からジーロン駅までは既存の線路を改修して使用する。

保守連合政権は、人口増加に伴う慢性的な混雑の緩和を図るため、今後20年間掛けて主要大都市と周辺都市間の新鉄道を整備する計画。メルボルン―ジーロン間はその一環で、他にブリスベン−ゴールドコースト間、シドニー―ウーロンゴン間など合計6つのプロジェクトを明らかにしている。モリソン首相は「人口増加に伴い、混雑を緩和して将来の国造りを確かなものにするには、速度の速い鉄道網の整備は不可欠だ」と述べた。


メルボルンのナイト・クラブで銃撃、警備員1人死亡

メルボルン市内南部プラーンにあるナイト・クラブ「ラブ・マシーン」で4月14日午前3時すぎ、発砲事件があり、銃弾を受けた37歳の男性警備員が搬送先の病院で死亡した。男女5人が負傷し、そのうち別の男性警備員1人が重体となっている。車から至近距離で銃撃されたもようだ。公共放送ABC(電子版)が14日、報じた。

血痕を歩道に残しながら現場から歩き去った男性がいるとの目撃情報もあるという。現場で目撃された黒いポルシェのスポーツ多目的車(SUV)が、事件直後に市内北部で燃やされた状態で発見された。州警察は事件との関連を調べている。

犯行の動機は現時点で不明だが、警察は犯罪組織の抗争や、最近の連続発砲事件に絡む可能性もあると見て捜査している。メルボルンでは、3月初めの10日間に5人が相次いで銃殺された。1990年代後半から2000年代には地元のマフィア間で激しい抗争があり、12年間に合計36人が殺害されている。


食品ゴミを分別収集――メルボルン市

メルボルン市は4月12日、食品ゴミの分別収集を試験的に運用する方針を明らかにした。現行のゴミ回収容器(ビン)は、生ゴミ(緑)とリサイクル(黃)の2種類だが、市内ケンジントンの住民700人を対象に、新しい食品ゴミ専用のビンを今年後半から配布する。近日中に市議会で正式に決定する。

同市が作成した「ゴミと資源再生の戦略2030年」の一環。市によると、2016/17年度の食品ゴミは推定1万2,000トンと家庭ゴミの最大50%を占める。食品ゴミの分別収集を実施することで、「食品廃棄物(削減の)解決策を探る」としている。

市内中心部の商業地区では、個別に集めていたゴミを一括して集める拠点を設置し、路上に散らばるビンを減らす取り組みも進める。ビン20個分のゴミを1つに集める大型の回収拠点を設置する実証実験を昨年行ったところ、景観が向上すると共に不法投棄が減る効果も確認できたという。

また、中国やインドが最近、資源ゴミの輸入を停止した問題についても対策を考える。行き場を失った資源ゴミの再利用を促すため、「州政府や他の自治体と協議の上、資源ゴミを道路や歩道、鉄道の枕木、下水の配管などの原料として再利用するための目標を示し、資源ゴミの需要拡大を促進したい」としている。


領事手数料を改定

在メルボルン日本国総領事館は4月1日、旅券(パスポート)や各種証明などの領事手数料を改定した。主な改定後の手数料は次の通り。なお、手数料は受領時に現金で支払う必要がある。クレジット・カードやEFTPOSなどは使用できない。


領事館で弓道普及の展示開催、5月末まで

来豪中に練習に参加した奥野氏(中央)とメルボルン弓道会の皆さん
来豪中に練習に参加した奥野氏(中央)とメルボルン弓道会の皆さん
弓道写真家の奥野浩次氏
弓道写真家の奥野浩次氏

在メルボルン日本国総領事館では現在、館内の小展示スペースを利用して海外初の弓道の展示会「アート・オブ・ジャパニーズ・アーチェリー」が開催されている。

弓道の歴史的・文化的重要性を国際的に普及することを目的にメルボルン弓道会が主催し、世界で唯一の弓道写真家の奥野浩次氏が撮影した写真、メルボルン在住の書道家・墨絵アーティストの東川潤子氏による書道、弓道具などを展示している。

この開催に合わせて4月18日に来豪した弓道写真家の奥野浩次氏に、弓道の魅力などについて話を聞いた。

−−弓道写真家として活動される経緯は?

普段はフリーランスのカメラマンとして東京で活動してますが、自分自身が弓道をやっていることもあり、弓道の普及活動で弓道写真も撮影するようになりました。

−−普及活動をするほどの弓道愛好家なのですね。

弓道は高校生から始めて19年目で、5段になりました。今年は指導する立場になるための「錬士」の称号を得る試験に挑戦する予定です。今年の1月からは世界7カ国語に対応した弓道の国際普及を目指した「弓道ジャーナル」というインターネット・弓道情報サイトの運営も行っています。

日本でも展示会などで弓道の普及をしていますが、「弓道写真展」などという展示名にすると弓道関係者しか来ませんので、コワーキング・スペースやカフェに展示するなどして、弓道を知らない人に興味を持ってもらう活動をしています。

−−写真として切り取る弓道の魅力とは?

奥野氏の弓道写真
奥野氏の弓道写真

弓道は競技性はもちろんですが、心身の鍛錬を重要視しています。そのイメージである「静」、「礼儀作法」などを表現するために、的を射るために集中力を高めている様子や、真剣に弓を引いている様子や鬼気迫っている表情などを切り取ることが多いでしょうか。同時に、弓道は他の競技スポーツのように体力や身体能力の差によって優劣が決まるものでもありません。老若男女が同じステージで楽しむことができ、また幾つになっても続けられるすばらしい武道でもありますので、堅苦しさだけでなく敷居の低いところも表現して、より多くの人びとに知って頂きたいと思っています。

欧州、北米、アジア・オセアニアなどの地域のを中心に世界約40カ国で親しまれている日本発祥の武道、弓道。その魅力に迫る展示は5月31日まで開催中だ。

■Art of Japanese Archery
日時:開催中〜5月31日(金)(平日9AM〜1PM/2PM〜5PM)
会場:在メルボルン日本国領事館 (Level 25, 570 Bourke St., Melbourne VIC)
料金:入場無料
Web: www.melbourne.au.emb-japan.go.jp/jicc/event/whatson_j.html(展示会)
Web: melbournekyudo.org.au/aboutus(メルボルン弓道会)


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