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花のある生活「元気あふれるガーベラ」

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 花のある生活─ flower in life ─

第17回:元気あふれるガーベラ

投げ入れ花器の中心にガーベラを高く低く、正面横向き上向きと様子を変えて挿す。左側にまさきを入れて面を作り、全体を整えるためにブラッド・リーフを添える
投げ入れ花器の中心にガーベラを高く低く、正面横向き上向きと様子を変えて挿す。左側にまさきを入れて面を作り、全体を整えるためにブラッド・リーフを添える

こんにちは。いけばな講師をしていますYoshimiです。

子どもたちの声を連想させるようなガーベラは、1本あるだけで花から元気をもらえます。花がコロコロ転がっていきそうな軽快な様子は、別名「花車」と呼ばれているのも納得できる感じがしませんか。

ガーベラの色はバリエーションが豊富で1年を通して市場に出回っています。オーストラリアでは鉢植えのガーベラもよく見掛けます。店のレジの側で6~8ドルぐらいで立派なプラントが売られていたので買ってみたところ、次から次へと蕾が出てきて、茎も長くなり大きな花を何度も咲かせてくれて、その生命力には驚くばかりでした。切り花も大変リーズナブルで、花屋には必ずと言って良いほど置いてありますし、スーパーマーケットでも気軽に買えます。ガーベラは丁寧に水換えをしていると、とても長持ちする花です。

ガーベラをいけばなに使う時には、茎が空洞になっているので剣山に挿しにくいため、小さくカットした紙を巻いて一緒に挿したり、空洞部分にワイヤーを通して曲げてみたり、さまざまな技巧を施しいけていきます。ガーベラは表情が変わらないので、全て同じ向きに挿し込まないようにすることも、いけばなでは大切なポイントです。花同士が向き合うように、たまには反り合うように花器に入れてあげると動きが出てきます。

丸い花と四角い花器のコントラストが楽しい。子どもの誕生日会などにも可愛い花。複数花器を離して置いて華やかに演出する
丸い花と四角い花器のコントラストが楽しい。子どもの誕生日会などにも可愛い花。複数花器を離して置いて華やかに演出する

中途半端な長さでどうやっていけたら良いか分からない時は、思い切って花を短く切り、水盤や皿などに浮かべて楽しむ方法もあります。水盤にスッと浮かびユラユラと水面を動くさまは見る度に違った風情を楽しませてくれます。このいけ方は思い掛けず茎が枯れてしまった場合や花首だけ折れてしまった場合にも同じように楽しむことができます。複数の花器に分けていけてあげると、少ない花で大きく見せることができて華やかに感じることもできます。その場合も花同士が同じ方向を向かず、様子を違わせてあげる方が良いです。ガーベラから元気をもらい、日々の生活が明るくなれるのですから、花の力はすごいですね。


Yoshimi
草月流華道講師。幼少の頃から花を嗜む。学生の頃、本格的に活動を始め大阪高島屋に出展。兵庫県議会公館迎え花を担当。シンガポール駐在中に趣味の油絵といけばな展をシンガポール高島屋で行う。現在はシドニーのセント・アイビスのスタジオで華道教室フラワー・イン・ライフ(www.7elements.me)を開講

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