コーヒー文化が根付くオーストラリアでは、早起きなオージーたちがコーヒーを片手に朝のひと時を過ごす光景をよく見掛ける。数多くのカフェが存在するが、コーヒーの味が異なっていたり、名物メニューがあったり、それぞれ雰囲気が違うカフェを巡るのもオーストラリアならではの醍醐味だ。本特集では、ゴールドコーストで話題の注目カフェを紹介する。(文=塩澤真奈美)
Madisons Café
マディソンズ・カフェ
見た目も味も満点のケーキが名物
過去5年でゴールドコースト・ベスト・カフェの受賞歴を持つ「Madisons Café」は、コーヒーの味だけではなく、その豊富なメニューのレパートリーが魅力だ。軽食からピザ、種類豊富なサンドイッチ、キッズ・メニューまで用意されているので、さまざまな機会に利用できる。ゴールドコースト・エリアでは珍しく平日は夜9時、金・土曜日は夜12時まで営業しているため、夜にカフェでゆっくりしたい時に足を運べる店として重宝されている。同店はデコレーション・ウェディング・ケーキを作り続けている背景から、多種類のオリジナリティー溢れるケーキがウィンドーを飾る。熟練の職人が作るタルトやプリン、動物をモチーフにしたケーキなど、アイデア溢れる商品は、どれを選んでも間違いなし。その場でコーヒーと共に食べるのも良し、バースデーなどの記念日を祝うためにホール・ケーキを購入して皆でシェアしても良いだろう。
Madisons Café
■住所:Oasis Shopping Centre, 12 Charles Ave., Broadbeach ■Tel: (07)5592-6933 ■Web: www.madisonscafe.com.au ■営業時間:月~木・日5AM~9PM、金・土5AM~12AM
Little Mermaid
リトル・マーメイド
インスタ映えカフェ代表ならここ!
ゴールドコースト・ハイウェー沿いのマーメイド・ビーチ・エリアにある「Little Mermaid」は、白とパステル・ブルーを基調としたカフェ・バー。ブランコやバリ風のバンブー・チェアなどのインテリアが配置されており、どの席に座るか迷ってしまう。内装だけではなく、フードやコールド・ドリンク、カクテルなどを鮮やかな色合いで提供しているので、どこを切り取ってもフォトジェニックな写真が撮れる。バーとしても営業する同店は、日中と夜で表情がガラリと異なるため、時間帯を変えて雰囲気の違いを楽しんでみよう。提供されるコーヒーは、キラにある「Zephyr Coffee Co.」の豆を使用し、メニューによってバリスタがブレンドを調整してくれている。朝7時30分までにオーダーすると、アーリー・バード価格の3ドルでコーヒーを購入できる。いつもより早起きしてお得に朝のカフェ・タイムを楽しもう。
Little Mermaid
■住所:Cnr. Sunbrite Ave., 1/2557 Gold Coast Hwy., Mermaid Beach ■Tel: (07)5679-8355 ■Web: www.lm4218.com.au ■Instagram:「little_mermaid-gc」で検索 ■営業時間:月~水6:30AM~3PM、木~日6:30AM~深夜
Bumbles Cafe
バンブルズ・カフェ
オリジナル・ハイ・ティーが人気
サーファーズ・パラダイスの喧騒から5分ほど離れた閑静な住宅街にある「Bumbles Cafe」は、コンビニを改装してできたお洒落カフェ。蜂蜜を自家で生産している同店は、白木造りの外装にアイコンとなる蜂のイラストが描かれている。注目は、シーズンによって内容が変わるハイ・ティー・メニューだ。サンドイッチやロール、マカロン、地元ジャムを添えたスコーンなど満足度の高いフード・メニューに、コーヒーまたはティーが付いて35ドルと手頃な価格設定がうれしい。内装がお洒落なパーティー・ルームがあるので、ベビー・シャワーや誕生日パーティーに利用したいカフェだ。事前予約すれば、ウェディング用のカスタマイズ・オーダー・ケーキを腕の良いパティシエが用意してくれる。その他、程良い甘さのオリジナル蜂蜜を使用したフードや、豊富なケーキ・メニューは試す価値あり。
Bumbles Cafe
■住所:19 River Dr., Surfers Paradise ■Tel: (07)5538-6668 ■Web: www.bumblescafe.com ■営業時間:月~水・土・日7AM~4PM、木7AM~10PM
コラム
オーストラリアのカフェ・メニューを学ぼう
日本では見掛けないカフェ・メニューが、オーストラリアにはたくさんある。オーダーをする前にレシピを予習して、自分好みの味を見つけよう。
ショート・ブラック(Short Black)
シングル・ショットないしダブル・ショットのエスプレッソ(Espresso)で、基本的には気付け用として食後などに飲まれる。シングル・ショットはエスプレッソ1杯分(30cc)で、ダブルはその倍の60cc。
ロング・ブラック(Long Black)
エスプレッソにお湯を注いだ、いわゆるブラック・コーヒー。アメリカーノ(Americano)とも呼ばれる。コーヒー豆の量をシングル・ショットか2倍のダブル・ショットから選べる。
マキアート(Macchiato)
エスプレッソに少量の泡立てたフォーム・ミルク(泡立てた牛乳)を注いだ物。その見た目からイタリア語で「染みの付いた」という意味の名前が付いた。
カプチーノ(Cappuccino)
エスプレッソにスチーム・ミルク(温めた牛乳)とフォーム・ミルクを注いだ上に、チョコレート・パウダーをトッピングしたり、シナモン・スティックを添えたりする。トッピングはオーストラリアならでは。
フラット・ホワイト(Flat White)
エスプレッソにたっぷりのスチーム・ミルクをきめ細かく泡立ててクリーム状にして注ぐ。オーストラリアとニュージーランドを代表するスタイルで、一番人気のあるメニュー。
モカ(Mocha)
エスプレッソにチョコレート・シロップを入れ、スチーム・ミルクと少量のフォーム・ミルクを注ぐ。チョコレートの甘みが優しくコーヒーの苦みを包むので、苦みが苦手という人にもお薦め。
カフェ・ラテ(Caffe Latte)
エスプレッソにスチーム・ミルクと少量の泡立てたフォーム・ミルクを注ぐ。バリスタによって表面にハートや葉っぱなどのラテ・アートが施される。ガラスのグラスで提供されるのはオーストラリアならでは。
ピッコロ(Piccolo)
カフェ・ラテのミルクの量を少なくした物で、コーヒー豆本来の香りやうまみをより味わうことができる。120mlと少量だが、深みを感じられることから、オージーに人気のメニュー。