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クイーンズランド州の釣り情報
フィッシング・ライター:金園泰秀(YASU=ブリスベン在住)
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第155回
ブリスベン湾のマグロとカツオ
毎年、水温が下がる冬になると脂の乗った良型のロングテール・ツナ(ノーザン・ブルーフィン・ツナ=腰長マグロ)やマック・ツナ(スマカツオ)が浅いブリスベン湾内に回遊してきます。
釣り方は、ナブラや鳥山という大型の魚が餌となる小魚などを水面まで追う現象を見つけてはボートを全速力で走らせて近付き、ルアーをその水面上にキャストして食わせる方法が主流です。ただ、水深が浅い湾内では、警戒心が強くなったマグロがボートの影やエンジン音に驚いて潜ってしまうことが多く、まるでモグラ叩きゲームのようにナブラを追い掛け回しては空振りすることが多くなってきます。
最近では、餌となる小魚などを事前に投網やサビキで捕まえて生かしておき、見当を付けておいたマグロやカツオのナブラが発生しそうな場所付近にボートを止め、生き餌を付けた仕掛けを降ろしてじっと待つという釣り方もします。もしそのまま餌に食ってくれば良し、また近くにナブラが発生した場合でも、ボートのエンジンを静かに掛けて仕掛けをそっと引っ張りながらそのナブラ付近までボートを移動させましょう。
ナブラの移動が速い場合は、生き餌仕掛けを諦めて収納し、全速力で追いかけてルアーをキャストして狙うという方法を取ることが多いです。
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秋口のころには小型のマグロやカツオが回遊していることが多く、まだ警戒心が強くないのでボートのエンジン音を立てながらアプローチしても比較的容易にルアーをキャストするチャンスに恵まれます。しかし、大型になってくると狐と狸の化かし合いのような状態となり、難しい釣りになります。
ブリスベン湾の近場の浅い場所は、おいしいマグロとカツオが狙える恵まれた環境なので、たとえ難しい釣りでも天気の条件が良ければ出撃してしまいます。
なお、釣りたてのマグロの味はもとより、大型のスマカツオの刺し身はマグロに劣らずおいしいです。スマカツオの釣りはマグロよりハードルが低いので、マグロより先にスマカツオやサワラなどを先に狙って練習されることをお勧めします。
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