イタリア料理の達人が、
家庭で楽しめる本格イタリア料理のレシピをご紹介。
タルト生地にカスタード・クリームを詰めて松の実と一緒に焼いて食べる「トルタ・デッラ・ノンナ」。イタリア語で「おばあちゃんのタルト」という意味の素朴な焼き菓子をご紹介します。
材料(4人分)
◎生地
薄力粉 | 300g |
バター | 150g |
小麦粉 | 150g |
粉砂糖 | 150g |
卵黄 | 3つ分 |
牛乳か水 | 大さじ2~3杯 |
塩 | 少々 |
バニラ・エッセンス | 少々 |
◎フィリング
牛乳 | 500cc |
砂糖 | 120g |
卵黄 | 6つ分 |
小麦粉 | 30g |
コーン・スターチ | 20g |
バニラ・エッセンス | 少々 |
レモンの皮 | 半個分 |
◎トッピング
松の実 | 30g |
作り方
- 生地を作る。卵黄、牛乳または水、バニラ・エッセンスを除く生地の具材全てをフード・プロセッサーに入れ、約30秒回す。そこに卵黄と牛乳か水、バニラ・エッセンスを軽く合わせたものを投入して再び1、2分回す。それを広げたベーキング・ペーパーに乗せ、もう1枚のベーキング・ペーパーで生地を挟み、タルト型よりも少し大きくなるように上から綿棒で伸ばす。冷蔵庫で半日寝かせる。
- カスタードのフィリングを作る。鍋に牛乳とバニラ・エッセンスを入れ、弱火で沸騰する手前まで温めて火を消す。
- ボールに卵黄と砂糖を入れ、ハンド・ミキサーで白くなるまでよく混ぜる。そこに小麦粉とコーン・スターチを入れ、なじむまで混ぜる。
- 粗熱が取れた②の牛乳を3回くらいに分けて③に入れ、泡が立たないように優しく混ぜる。完全に混ざったら、網でこして鍋に戻し、中火のまま、レモンの皮を入れて粉っぽさがなくなるまでゴム・ベラでよく混ぜる。鍋底からふつふつと湧いてきたら、火から外してハンド・ミキサーで再度、滑らかになるまで混ぜる。
- バットもしくは器に入れて、乾かないように上からベーキング・ペーパーでしっかりと覆い、冷蔵庫で完全に冷やす。
- 生地をタルト型に敷き、綿棒で上から平らにする。型の土手の内側を親指で型に押し付けて整形する。生地にフォークで均等に穴を開け、冷蔵庫で10分ほど冷やす。冷やしたらフィリングを乗せて最後に松の実を均等に散らして、160度に予熱したオーブンで50分ほどかけてゆっくり焼く。
- 焼き上がったらよく冷やして、粉砂糖をたっぷり振って完成。
食材選び&調理マル秘ポイント
- ④では鍋は1回洗ってください。牛乳のタンパク質をきちんと取ります。また、鍋の底が焦げないように気を付けましょう。
- ⑤のフィリングは、冷やさないで焼くと生地がだらけるので、生地と同じ温度まで下げることがポイントです。
- ⑥で開ける穴は底まで貫通しない程度に軽く開けます。
伊藤尚文シェフ
NZの5つ星ホテルで主にワイン・サービスを担当後、2000年よりイタリアで4年間、著名レストランやグランド・ホテルで経験を積む。03年アメリカズ・カップ(NZ)でプラダ・ヨット・チームの専属シェフ。07年に東京・赤坂で「グストエヴィーノ」開業、約6年半に渡りイタリア料理を基本にした独自のガストロノミーを創造。15年に来豪し、メルボルンを中心にケータリング・シェフとして活躍中(Web: www.gvcatering.com)。各種パーティー対応可。