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何はともあれ”リバー・サイド” ー Eagle Street Pier / Brisban/タカ植松のQLD百景

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QLD百景

第9回 Eagle Street Pier / Brisbane City

Text: Taka Uematsu
Photo: Mieko Pfitzner

 

 リバー・シティ、ブリスベン。その市街を蛇行するブリスベン川は、しばしば洪水に見舞われてきた。2011年の大洪水の後は、さすがにしばらくはないかと思いきや”100年に1度”の雨でまた溢れたのは、つい数カ月前の出来事。

 それでも、この街の人びとのリバー・サイド好きは変わらない。お洒落なレストランは洪水にもめげずに営業を再開してにぎわいを取り戻した。流されたり、水に浸かったりしたプライベートの艀(はしけ)も次第に奇麗に直されて、高級ヨットやクルーザーがどこからか戻って来るはず。

 この街ではお金持ちはとかくリバー・サイドを好む。多少の洪水のリスクがあっても、どうやらその傾向は変わらないらしい。

 写真のイーグル・ストリート・ピアは、リバー・シティことブリスベンの象徴的な存在。ここも川沿いの宿命で上記2回の洪水ともに浸水したが、その度ごとにレストランは被害を乗り越えてにぎわいを取り戻してきた。かなり値は張るが、これらのレストランの眺望はブリスベンの高級リバー・サイド・ライフを垣間見るには打ってつけだろう。

 蛇足ながら当地を訪れる際、我々一般大衆には公共交通機関の利用が勧められる。この界隈の駐車場代は半端なく高い。ニューヨークやロンドンといったメガ・シティーと同レベルで、写真の場所からほど近い在ブリスベン日本国総領事館での用事でピアの駐車場に停めたら、1時間を少し超えただけで駐車料金が48ドルまで跳ね上がり泡食ったなんて話はザラにある。ハイソなはずの話が、こうもさもしい話で終わるのが筆者の小市民たる証だ……。

 何はともあれこの街は、井上陽水よろしく、ホテルはリバー・サイド、食事もリバー・サイド、レジャーもリバー・サイドだということにしておこう。

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