母から娘に受け継ぐ着物/きもの日和

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Styling vintage kimono in Melbourne

母から娘に受け継ぐ着物

母と娘、それぞれの個性や年齢に合わせたコーディネート

 元来日本の着物は、母から娘へそしてまたその娘へと、世代を超えて受け継がれていくものでした。「着物は三代」と言われますが、今の時代、1枚の着物が受け継がれていくというのがかなり稀なこと。3代とまではいかなくても、母の着物を娘へ、または親子で1枚の着物を共有できたらすてきですよね。

 洋服だとデザイン性やお互いの体型、年齢の違いから、1枚を共有することはなかなか難しそうですが、着物は不思議とそれが叶うのです。着物の柄には多少の流行はあれど普遍的なものが多く、また着物は平面的に仕立てられているため、それぞれの体型に合わせて着付けることができます。そして、合わせる帯や小物をその時々の年齢や個性に合わせて選べば、同じ着物とは思えないほど違った表情で着こなせてしまうのです。

 今回は、母が持っている1枚の小紋を娘と共有した場合のそれぞれのコーディネートをご紹介します。

 お母様は、半襟を白ですっきりとさせ、帯や小物も全て落ち着いたトーンでまとめました。一方、お嬢様は鮮やかな鶯うぐいすいろ色の刺繍入り半襟と、ポピーが可愛らしい明るい朱色の帯を合わせて、10代の若々しさを前面に出しました。裄丈が長ければ肩

上げを施して着付けます。

 フォーマルな着物だけでなく、普段の着物もこうして母と娘で同じ時代に着回すことができるのも着物の魅力の1つです。

Columnist

Haru
創業1979年、メルボルンで日本の古い家具や陶器、着物、古布などを輸入販売する「Kazari +Ziguzagu」にてテキスタイル仕入れ担当兼マネジャーを務める。Instagram: @ziguzagu_textiles

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