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近年、オーストラリアの不動産市場の動向が注目されている。特に投資手段として不動産物件の購入を考えている人にとっては、専門家の意見や重視すべき点が気になるのではないだろうか。本特集では、オーストラリアで活躍する不動産のスペシャリスト4人に、不動産投資のメリットや今後の展望を始め、それぞれの会社のサービス・強みなどをインタビューで聞いた。
Riche Consulting
リチェ・コンサルティング
キム・ミイ 氏
2009年の創業以来、さまざまな専門家と共に顧客の資産増加のために不動産投資をサポートしてきたリチェ・コンサルティング。不動産投資だけでなく金融の知識も強みとする同社の代表、キム・ミイ氏にオーストラリアの不動産市場の現状と将来予測を始め、同社のサービスなど広く話を聞いた。
キム・ミイ
1995年からグローバル・ファイナンス関連企業(Thomson Reuters)での勤務を始め、2003年度にオーストラリア支社への転勤をきっかけに同国での不動産投資を開始。09年にリチェ・コンサルティングを設立。大学と大学院では教育及び国際経営学を専攻し、ファイナンシャル・プランナー並びにモーゲージ・ブローカー関連コースを全て修了。不動産投資に金融の知見を組み合わせた専門的なコンサルティングを強みとする
――オーストラリアで不動産投資が個人の将来的なメリットとなり得る理由とは何でしょうか。
株に比べて、不動産投資は長期的な投資であり、当該国が将来的にどれくらい安定して成長するかによって利益の程度が決定されます。この点で、オーストラリアは他国に比べ政治状況が安定し、豊富な地下資源及び奇麗な自然環境を有している他、優れた教育水準を誇っているので国内外の投資家にとって大きなメリットがあります。今後10年間を考えてみましても、オーストラリアの不動産市場は他国以上に、安定的な上昇が見込める可能性が高いと考えています。
――不動産投資における貴社ならではのサービスと強みについて教えてください。
2009年の創業以来、リチェ・コンサルティングはお客様に不動産の購買に関する必要な情報全てを提供してきました。例えば、弊社では不動産市場のエキスパートやローン・マネージャー、弁護士、会計士といった専門家からのアドバイスをお客様に提供しています。
単純に不動産売買のみに重点を置くのではなく、不動産購入時に起こり得る全ての利点やリスクまでも詳細に伝えるのが我々の役割だと自負しています。
また、不動産売買の最終段階であるセトルメント(物件の所有権が売り主から買い主へ譲渡されること)が完了してからも、継続的にお客様をサポートしています。お客様の全ての質問に対して真摯(しんし)にお答えします。更に、次の投資に向けてもお客様のキャッシュ・フローを基にプランをご提案する、優れた1対1のコンサルティング・サービスが弊社の強みだと考えています。
――貴社ではセミナーやコンサルティングなどでの情報提供のサービスはされていますか。
弊社では、セミナーだけでなくコンサルティングを通して、オーストラリアにおける不動産の過去のデータや現在の市場状況、そして将来予測などのマーケット・レポートの情報を提供させて頂いています。
また、ファースト・ホーム・バイヤーとして初めて投資をする方を対象に不動産売買、ローン相談、関連法律相談のための専門家の紹介も行っています。投資用不動産を購入された場合にはネガティブ・ギアリングを利用した所得税の払い戻しも会計士と共に進行できるように支援しています。
上記の情報提供に際して、投資を行うご本人の状況と照らし合わせた質問が多く寄せられます。例えば、既存の家などの資産を利用して投資する場合の貸出金額や投資の場合に得られる家賃収入などについてです。
初住宅購入者からは今後価格の上昇が起こり得る地域、補助金やスタンプ・デューティー(印紙税)など自身が受けられるメリットに関する質問が多いです。引退を迎えた人は、生活費調達の方法として、どのようなプロパティー・ポートフォリオを通してそれが実現できるかをよく質問されます。
――不動産投資が個人の投資手段として注目されている一方、オーストラリア国内での不動産価格の下落についての報道があります。現状をどのように分析していますか。
不動産市場はオーストラリアの内部的な要素だけで上昇及び下落することはありません。世界の景気動向や利子率の上昇に強く影響されます。世界的に景気が下落するか、または利子率が上昇すれば不動産市場にも停滞が起き、世界的に景気が上昇するとオーストラリアの不動産にも急激な上昇が起こります。もちろんこれは、オーストラリア国内の状況が安定していることが前提です。
不動産の価格上昇が世界の景気と関連があることを除いても、オーストラリア国内の賃貸市場から見て、現在多くの人びとが賃貸をしていることは事実です。既に急上昇を遂げたオーストラリアの不動産価格により、オーストラリアにおける住宅所有率は継続的に下落しています。
オーストラリア統計庁が2016年度に発表した人口調査資料によると、人口の31%のみがローンなしで住宅を所有しています。1991年度の40%に比べると25年間もの間、オーストラリア人の住宅所有率は落ち続けています。16年度では34~35%の人びとが住宅ローンを利用し、住宅を所有していました。ここ数年間の急激な不動産価格の上昇により、全体の31%が賃貸による住まいになり、これは5年前の29.6%、1991年の27%と比べても増加が続いていることを示しています。
上記の数値から見い出せるより深刻な問題は、既にファースト・ホーム・バイヤーにとっては両親や誰かのサポートなしでは不動産の購買が難しい時代が到来していることです。これは貧富の差をより一層拡大すると共に、より深刻な社会問題になるでしょう。
――シドニーの一部のエリアでは開発が進んでいますが、国内の不動産市場の今後の展望をどのように考えていますか。
現在、シドニー各所で進む開発の中でも注目すべきは、シティーを走るライト・レールやウェスタン・シドニー・エアポート(新空港)開発、既存のマスコット空港やニューキャッスル空港周辺の開発、ノース・ウェスト・レール拡張開発、キャンベラにまでつながる予定の高速道路、ニューキャッスル・ホーンズビー間の高速鉄道です。これら以外にも多くの州政府事業が現在進行中か、計画されています。
多くの先進国ではインフラ開発が幕を下ろして久しい反面、オーストラリアでは国内の主要都市で依然として多くのインフラ開発が進行中です。この事実はこれからも持続的な不動産マーケットの上昇を呼び寄せる非常に重要な要素のため、今後の展望をとても肯定的にとらえています。
――不動産投資を考えている人にアドバイスはありますか。
不動産投資における最重要要素は、ご本人の購買力です。お客様の所得に合わせて一番現実的かつ将来的に最も理想のポートフォリオを作成し、それを7年から10年間持続させることも非常に重要です。
利子と元金返済を継続的に行うためには、お客様の経済状況に合う不動産のサイズや価格を専門の不動産コンサルティング機関と決めることが大事です。もちろん、お客様の本業へのストレスを与えないように設定することも必要です。また、合法的に所得税を返してもらうためには新規の不動産を用いたネガティブ・ギアリングに重点を置かれるのも良いでしょう。
事業内容
2009年の創業以来、シドニーのチャッツウッドとメルボルンのマウント・ウェイバリーにオフィスを置き、不動産を通して初住宅購入から引退後のプランまで、顧客の資産増加のためのコンサルティングを中心とした業務を行う。オーストラリアを代表する建設会社との契約をベースに顧客1人ひとりに最適な不動産を紹介、セトルメントまでサポート。