新年インタビュー ミランダ・カーさん

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インタビュー

真の美しさは自然とともに

豪出身スーパーモデル&KORA Organicsプロデューサー

ミランダ・カーさん

 愛くるしい笑顔とパーフェクト・ボディ、そして気さくな人柄で世界的な人気を誇るスーパーモデル、ミランダ・カーさん。最近では、ハリウッド俳優オーランド・ブルームさんの愛妻として知る人も多いのではないだろうか。結婚・出産を経て、今なお美貌をキープする彼女。2009年には自らのオーガニック・スキンケア・ブランドを立ち上げ、プロデューサーとしても活躍している。トップ・モデル、スターの妻、1児の母、そしてビジネス・ウーマンとさまざまな顔を持つ彼女の輝きの秘密に迫ってみた。

●モデル「ミランダ・カー」としてのキャリア

——オーストラリアの人気ティーン・マガジン「Dolly Magazine」の全国モデル・コンテストで優勝し、13歳の若さでモデルの道に。小さい時からモデルになりたかったのですか?デビューしたころの話などを聞かせてください。

ミランダ(M):実は子どものころから自然療法士になりたいと思っていました。ずっと健康に関することに興味があったんです。「Dolly Magazine」のコンテストには、友達が応募して参加することになったんですが、そこでの優勝が人生を変えましたね。
 モデルを本業とする前に、絶対に学校は卒業しようと思って、ケアンズの自然療法系の学校で栄養学と健康心理学を修了しました。それからですね、本格的にモデル活動を始めたのは。
 モデルを始めたころは、「これこそ自分がやりたかったことだ」とは正直まだ分かりませんでした。でも、この職業に就いているからこそ、自分の意見や考えが周囲にポジティブな影響を与えられると気付き、やっと天職だと感じるようになりました。
 だから今、健康的でオーガニックな生活の素晴らしさを多くの人に伝えるために、スキンケア・ブランドを自分の手でプロデュースすることにしたんです。

——モデルという仕事を通して、長年の夢を叶えることができたんですね。現在、アメリカ発の有名ランジェリー・ブランド「ヴィクトリア・シークレット」のモデルとして活躍されていますが、オーストラリア人としては初の契約モデルだったそうですね。

M: ヴィクトリア・シークレットのモデルになったことは、モデル人生でも決定的な出来事でした。世界中を飛び回って美しい所やエキゾチックな場所で撮影して。彼らと仕事ができて心から良かったと思います。まるで本当の“天使”のように接してくれるんですよ。

*ヴィクトリア・シークレットの契約モデルは「ヴィクトリア・シークレット・エンジェルズ」の愛称で呼ばれ、多数のスーパーモデルがエンジェルに起用され活躍している

——モデルの中には痩せすぎではと感じてしまう体型の人がいますが、ミランダさんは健康的な美しさをお持ちです。どうやったら健康を維持しながらスリムで美しくなれるのですか。

M: 定番のトレーニングといえば、ヨガやピラティス、軽いウエイト・トレーニングなどですが、楽しいなと思えるものしかしません。やっぱり人は誰でも“面倒くさい”と感じることがあるので(笑)、これは自分に合っているなと感じるトレーニングを取り入れた方がいいですよ。私の場合は、体幹をじっくり鍛えるロー・インパクト・エクササイズをしたり、心と体のベストな状態を考えながら体を作っています。
 食べることは大好きで、新鮮なオーガニック・フルーツや野菜が特に好き。牧草地で育った牛肉や、天然もののシーフード、オーガニック・チキンなどもいただきます。実はピーター・ダダモ博士の「血液型健康ダイエット」の教えに沿って生活しています(できるだけ、ですけどね)。自分へのご褒美としてダーク・チョコレートを食べるのが楽しみですね。

——プロのモデルであることの、良い点と悪い点を教えてください。

M: プロのモデルは、旅行の機会をいただけて世界中のすばらしい人々に出会えますし、今まで経験したこともない文化にも触れられます。同時に、ずっと世界を飛び回るということは結構大変。特に赤ちゃんが生まれましたし。
 

●「家族がいるから、元気になれる」

インタビュー
左から父のジョンさん、ミランダさん、母のテレーゼさん、弟のマシューさん

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ミランダさんと母のテレーゼさん

——ミランダさんはシドニーで生まれ、NSW州のガナダーで育ったそうですね。自然豊かな所ですが、幼少時代や田舎暮らしについて聞かせてください。

M: 小さい時からずっと自然に囲まれていたことが、自然やオーガニックへの強い興味へとつながったんだと思います。私の家族が健康や栄養の大切さを教えてくれ、とても健康的な生活を送ることができました。小さいころは木登りをしたり、川で泳いだり、乗馬を楽しんだり、毎日外で遊んでいましたね。

——若い時からモデルの仕事をされて、海外生活も長いですが、とても仲が良いというオーストラリアのご家族とはどうやって連絡を取っていますか?ホームシックになることは?

M: もちろん家族や友達が恋しくなることはあります。でもすばらしいことに、私の家族も旅行が大好き。なので、世界中の滞在先に遊びに来てくれるんです。私も年に3〜4回はオーストラリアに帰りますし、その時に会えるのをとても楽しみにしています。

——2010年には俳優のオーランド・ブルームさんと結婚。多忙でもご家族を第一に考えているそうですが、“家族”とは、ミランダさんにとってどんな存在ですか。また、世界中のメディアからカメラを向けられることについてはどう思いますか?

M: 昔からどんな時も家族を一番大切にして生きてきました。現在は結婚して自分の新たな家族もでき、いつも家族中心の生活をしています。昨年は息子のフリンが生まれて、母になった喜びを感じていますし、フリンと一緒に過ごす時間を全身で楽しんでいます。
 カメラを向けられることはもう、日常生活の一部だと思うんです。確かにマスコミに憤りを感じることもありますが、それはそれ、ですね。私には愛する家族がいて安らげる場所がある。だから、何があっても動じず、元気でいられるんです。

——仕事と家族との時間をどう両立していますか?

M: どのご家族も同じだと思いますが、できる限り家族が一緒に過ごす時間を作るように心がけています。例えば、携帯の電源を切ってパソコンからも離れ、皆と過ごす時間を大切にしています。
 

●健康的な「美」の秘密

——1児の母となられてからも美貌を保たれていますね。美の秘訣を教えてください。

M: お肌のお手入れは、洗顔、化粧水、保湿のシンプルな3ステップを大切にしています。毎日朝晩の2回行いますが、私は自分でプロデュースしたKORAの泡洗顔、エナジャイジング・シトラス・ミスト、ハイドレーティング・クリームを使っています。基礎化粧品は自然のものがベスト。それでお手入れをするだけで、肌質に違いが出てくるのだと思います。また目元にはリカバリ・アイ・ジェル、夜は保湿の前にローズヒップ・オイルを使っています。
 昼間は、KORAのハンド・クリームを持ち歩いています。手は体の中で一番乾きやすい場所ですし。また乾燥を防ぐため週に3回はお風呂でスクラブやブラシを使って角質ケアもしています。

——なぜ自分のスキンケア・ブランドを作ろうと思ったのですか。

M: 美は体の中から生み出されるものというのが私の哲学です。モデルという職業上、体に入れるものには細心の注意を払っています。
 以前、自分に合う化粧品を探していた
時に、体が自然に受け入れて排出もできるようなものがあればいいなと思って。いろいろ探したあげく、満足できるようなオーガニック化粧品が見つからなかったので、自分でプロデュースしようと決めました。

——KORAOrganicsの商品の特徴を教えてください。

M: 含まれる成分には強いこだわりがあって、最高品質の保証が付いたオーガニックのものしか使用しません。特にカギとなる成分は、ノニという果実から採れたノニ・エクストラクトです。
 12歳の時に祖母から勧められて、ノニ・ジュースにして飲んだり、肌に果汁を塗ったりもしていたのですが、びっくりするほど効果があることが分かりました。KORAを作るとなった時に、ノニは一番初めに開発しようと思いましたね。
 また、ローズヒップ・オイルも大切です。私は「ワンダー・オイル」とも呼んでいるのですが、肌荒れを癒す効果があります。日焼けでダメージを受けた肌にも効果的。特にオーストラリアでは重宝されるんです。乾いた肌に深い潤いを与えてくれますよ。

——では「美しい人」とは、どんな人だと思いますか?

M: 自分の肌が好きで、自分が自分であることに自信があって、いつも笑顔を惜しまない人、ですね。

——「美」に限らず、尊敬する人や影響を受けた人はいますか?

M: 母です。いつも、あらゆる場面でサポートしてきてくれましたし、現在はKORAのジェネラル・マネジャーでもあります。大親友であり、ビジネス・パートナーであり、人生の知恵を与えてくれた人なんです。
 

インタビュー

エンリッチ・ボディ・ローション(150ml、 $49.95)、ラグジュリアス・ローズヒップ・ボ ディ・オイル(80ml、$59.95)、クリーム・クレ ンザー(90ml、$44.95)、バランシング・ロー ズ・ミスト(50ml、$39.95)、ハイドレーティ ング・デー・アンド・ナイト・クリーム(50ml、 $59.95)

KORA Organics
Web:www.koraorganics.com

●日本について

——ミランダさんは日本でも大人気です。日本に行かれたことはありますか?

M: はい、実は18歳の時に3カ月間住んだことがあるんです。文化、食べ物そして人々がとっても好きでした!

——日本は今、震災の痛手から立ち上がろうとしています。日本の皆さんに応援メッセージをいただけますか。

M: 昨年3月の地震と津波では、自然の脅威をまざまざと見せつけられました。ただただ、いち早く復興し、前を向いて新しい未来の可能性を作り出していけるように、と祈っています。

 モデルや母、プロデューサーとして多忙な毎日を送るが、「自然とともに生きる」という信念を貫き、常に自分らしさを見失わない“自然体”なミランダさん。ますます輝きを増す彼女から、これからも目が離せない。
(取材=本紙編集部)


MirandaKerr(ミランダ・カー)

◎1983年4月20日生まれ。NSW州シドニー出身、同州北東部ガネダー育ち。13歳の時、雑誌のオーディションをきっかけにモデル・デビュー。高校卒業後、米国ニューヨークへ渡り、本格的に活動を開始する。2006年に「メイベリン・ニューヨーク」と契約して国際的な注目を集めると、翌年にはオーストラリア人モデルとして初めてヴィクトリア・シークレットと契約。トップ・モデルとしての地位を確立した。プライベートでは、10年ハリウッドの人気俳優オーランド・ブルームと結婚。出産を経た後もモデルとしての活動を続ける傍ら、自ら立ち上げたスキンケア・ブランド「KORA Organics」のプロデューサーとしても活躍中。

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