ゲルマニウム温浴は完全個室で入れるのが嬉しい(写真はI女史)
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BBKの突撃・編集長コラム 不定期連載第16回
頑固な肩こり、消えない疲労
頼む! 誰かどうにかしてくれ〜
─すがる思いでゲルマニウム温浴に行ってみた
今年1月からありがたいことに編集長兼マネジャーというダブル・ポストを任されたために、元来のスーパー・マイペース・モードを封印し、がむしゃらに業務に励んできた。人事など社内のマネジメント業務に励む一方、商談やネットワーキングの場、スタッフの給与の調整や時には税金の計算、そして各種取材への奔走、やることは多岐にわたり、時に原稿書きで徹夜ということも少なくなかった。そんなわけで2014年に入ってからこの方まとまった休みを取ることができずにいたのだがついにやる気とは裏腹に体にガタがきた。先月号の製作を終えるや否や、突然の体調不良に見舞われてしまったのだ。全身が硬くこわばり、体は熱を帯び、頭痛とひどい倦怠感で体を動かすことができない。そのせいで気力までも一時下降気味に。心の声に言わせると「まじ無理。もう動けん」って感じだ。結果、心ならずも会社を1日半ほど休むことになった。
実は過去に一度同じような症状のアップグレード版を経験したことがある。20代後半〜30代前半のころ、僕は東京でとあるウェブのニュース・サイトの編集記者をやっていたのだが、その会社が経営難に陥り、グループ会社から新たな社長が来るとともに大幅なリストラが敢行された。当時20人近くいたスタッフはなんと3人に減らされ、僕は残る3人の側に入った。「会社の再建に必要な人材と認められた」という嬉しさもあったが、それまで大勢で行っていた業務を小人数でこなすことになり、編集部所属の記者であるにもかかわらず、朝からテレアポ営業に励むことになった。午前中はリストの上から下までひたすら電話をかけ続け営業、午後には外回り、夜になり会社に戻ってから編集記者業に戻り、遅い時間まで記事執筆を続けるというサイクルをこなした。半年後、体と心が同時に音を上げ、僕は倒れた。時を同じくして親会社の鶴のひと声で会社もまた倒産した。
当時、会社がつぶれたことで幸いにもストレスから解放されたがそれからしばらく体は不調から立ち直ることができなかった。激務による過緊張から体の筋という筋がこわばり、血圧は一時180近くまで上がりなかなか下がらないという状態が続いた。この状態を脱するさまざまなトライから僕は実にたくさんのことを学んだ。特に実感したのは体の緊張と心の緊張は常にリンクしているということだ。そのため一方をほぐせば、もう一方も解消されるという相関関係に気づいた。仕事のことで悩むなど、精神面が緊張している時には、運動やマッサージ、入浴などで無理矢理にでも体をほぐせば心もまた結果的にほぐせるわけだ。
その時の感覚に近かったこともあり、今回の変調を僕は危険信号と認識。半年間、スタッフとともに新しい日豪プレスを作るべく突っ走り、やっと自身の役割と業務に慣れてきたタイミングで、少し緊張が解けたのだろう。押さえ込んでいたいろんな不調が一気に表面化したにちがいない。
中長期にわたり蓄積し、あるタイミングで一気に表面化した変調というのは解消されるまでに少々時間がかかる。経験上、それは分かっていたものの続く不調はなかなかしんどい。ド遠視の眼から引き起こされる眼周辺の筋肉疲労、それに伴う頭痛。もともとの体質とも相まり驚くほどがちがちに固まっている筋肉、肩こりやハリは吐き気を伴うレベルで推移、そしておさまらぬ倦怠感。一筋縄でほぐせるレベルではないが、とにかくマッサージ、ストレッチ、湯船につかる、サプリを飲む、アロマを炊くなどさまざまな方法を試みた。だが、なかなか頑固な状況に3週間と数日が経ったある日、僕は「誰かどうにかしてくれ〜」と音を上げた。そして周囲の人々に体をほぐす良い方法を知らないかとヒアリングしたところ、ゲルマニウム温浴設備も設置しているファイテン・オーストラリアの名が挙がったのである。
ファイテンのチタン・テープにトライ
シティーから車で約10分、営業部のI女史とともにニュートラルベイにある「ファイテン・オーストラリア」を訪れた。ファイテンと言えばスポーツ選手がパフォーマンスを上げるために付けている「チタン・ネックレス」が有名だが残念ながら僕自身はあまりなじみはない。「ゲルマニウム温浴」に至っては女子力の高い女子が口にする美容キーワードといった程度の認識しかなく、もはやおっさんに片足突っこんでいる僕にはよりいっそう縁遠いものだった。
店内にはさまざまな有名選手との写真やサインが
ガラス張りの解放的な店内に入るとオーナーのヒロさんが出迎えてくれた。ヒロさんは、かつて自身が過労で動けなくなってしまった時に同居人が貼ってくれたファイテンのチタン・テープで救われたという経験を持つという。それをきっかけに自らファイテン社の正規代理店を開業したというのだから今回の僕の状態にも理解を示してくれることだろう。期待に胸が高鳴る。
早速状態を確認してもらう。
「これはひどい。酷使してますね。がちがちです。寝られないでしょう?」
そう言いながら体の筋肉の状態を確認していく。
「う〜ん、肩甲骨が出てこないな、少し痩せる必要もありますね(笑)。腕の内側の筋肉もぱつんぱつんです。これは原因は明らか。キーボードの使いすぎです。今回はBBKさんの体で特に問題となっている個所にファイテンのチタン・テープを貼っていきましょう。しばらくすると首周りの稼動域が広がるなどの変化を感じられるはずです」
特につらい右の首筋に重点的にシールを貼った
特にハリの強い右側の首筋を重点的に、肩周りや、キーボードやマウスの利用でストレスがかかっている右腕などのポイントにシールを貼っていく。シールを貼るだけで何か変わるのだろうかという思いを素直に口にする。「このシールには粘着面に酸化チタンをコーティングしています。チタンには生体電気を整え、筋肉をリラックスさせる力があります」とのこと。そして今回はさらにそのまま20分間ゲルマニウム温浴に入ることになった。ファイテンとゲルマニウム温浴の合わせ技というわけだ。
ダイエット効果もあるゲルマニウム温浴
ゲルマニウム温浴は、有機ゲルマニウムを溶かし入れたお湯に20分間手足を浸すというもので、血行が良くなり代謝が上がるとともに、エアロビクス約2時間分のカロリー消費の効果があると言われているそうだ(オーストラリアの法律上、公式に明記はできないそうだが400〜600キロカロリーと言われている)。細胞の活性化とともに、ダイエット効果も望めるため女性に特に人気だそうだが、近年、疲労回復目的の男性客も増えているという。
ゲルマニウム温浴は完全個室で入れるのが嬉しい(写真はI女史)
わずか20分で大量の発汗
早速、手足をお湯に入れる。10分〜15分ほどするとじわじわと汗が出始め、その後滝のように一気に汗が噴き出す。体の中からどんどん悪いものが出て行くような不思議な感覚を覚えながら、普段意識したことのない言葉が突如頭に浮かぶ。これか、これなのか!?女子のキーワード「デトックス」。
若干時間を延長してもらい25分後。ゲルマニウム温浴から出ると実にさわやかな気分になっていることに気付く。ヒロさんに言われ、首周りの稼動域などを確認すると確かによく動く。がちがちで全くほぐれる気配のなかった肩周り、背中のあたりの筋肉がぴきぴきという音とともに少しずつほぐれようとしているのを感じる。素晴らしい。これはいい傾向だ。
隣室で入浴していたI女史に感想を聞いてみる。
「運動終了後と同じ感覚のすっきり感ですね。目の周りのむくみがすっきりし、肌がボディ・クリームを塗った直後のような潤いで保湿効果を感じることができました。定期的に通いたいですね」
肌の保湿効果云々は意識しなかったが言われてみるとすべすべになっている気がする。大量の汗をかいたにもかかわらず、すっきりしているのは汗の質が違うからだとヒロさんは言う。
「汗には2種類あるんです。温浴で出る汗は汗腺ではなく、皮脂腺から出ているためサラサラで無臭なんです。新鮮な皮脂が体の表面をカバーするので保湿の役割を果たしてくれます」
その日の夜、よほど体がリラックスしたのだろう。急激な眠気に襲われ、久々に熟睡することができた。あれから、数日経つがいまだに首周り、肩周りがほぐれている気がする。これはちょっと定期的に通ってみてもいいのではないかと真剣に考えている次第だ。
取材協力=ファイテン・オーストラリア ヒロさん、ありがとうございました!
Web: phitenaus.com
今回は体調を崩すというネガティブ路線からのコラム・スタートとなったが、結果オーライだ。体の調子もいっそう上向きになりつつある。これは予感だがおそらく今後さらに充実した内容の紙面をお届けできるようになるだろう。ぜひ、期待していただければと思う。
<プロフィル>BBK
2011年シドニー来豪、14年1月から編集長に。スキー、サーフィン、牡蠣、筋子を愛し、常にネタ探しに奔走する根っからの編集記者。齢30後半♂。読書、散歩、晩酌好きのじじい気質。