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マンガ・アニメ・ショーに潜入!

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特別リポート
写真撮影にも気軽に応じてくれる

「編集部BBKの生リポ」改め
編集部BBKの突撃レポート
不定期第3回・ちょっとだけ拡大版
 

「スマッシュ!」
シドニー・マンガ・アニメ・ショーに潜入!

7月14日、シドニー・コンベンション・アンド・エキシビション・センター前におびただしい数のヒーローやヒロインたちが現れたという報を聞き、僕は現地に飛んだ。

 到着するや否や、早速1人のヒーローらしき人物からの洗礼を受けることとなった。「ここは一般人が立ち入るところではない!」と言わんばかりに何やら刀らしきものを突きつけられたのだ(写真左上)。

武士の国からやって来た身として刀を突きつけられて黙っていることはできない。「なにやつ!」と、相棒の一眼レフ・カメラで激写した後、そそくさと退散することに成功した。逃げるも兵法なり。

さて、余多話はここまでにしよう。今回取材に訪れたのはシドニー市内で行われた「スマッシュ! シドニー・マンガ・アニメ・ショー」。このイベントはコスプレ・コンペやガンダム・プラモの世界大会からアニメ・トリビアにメイド・カフェまで、今や世界で大人気の日本のアニメ文化が堪能できるという祭典。

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ジャパンファウンデーションのイヴォンさん。そのブースでマスコットひかりちゃんと

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「私たちのブースではアニメや漫画関係の本やCDを販売しています。大盛況でとても嬉しいです」とほんだらけのスタッフ、黒田寿恵さん

 かつて日本で「クール・ジャパン」をキーワードに記事を書いたこともあるため、日本のアニメ文化がワールド・ワイドに受け入れられていることに関して決して無知ではなかったが、誤解を恐れずに言うと、そのムーブメントは一部のマニア間のみのものであると思っていた。だが、訪れてみるとチケット売り場には長蛇の列。そしていたるところで楽しそうに演技をするすさまじい数のコスプレイヤーたち。カラオケ・ブースでアニメ・ソングを熱唱するオージーのアニメ・ファンたち。

また、突然現地のオージーに「日本人ですか?」と日本語で話しかけられ、日本のアニメの話を熱く語られもした。

会場では、数々のアニメ・グッズも販売されており、それを求める人々の熱気もすさまじい。

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編集部M嬢は「お絵かきコンペティション」に参加。こちらが完成作品

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会場には数多くのコスプレイヤーたちの姿が

こんなにも日本のアニメが愛されているシーンを目の当たりにし、僕は日本人としてその場にいることになんだか誇らしいようなむずがゆい気持ちになった。こんな感情はシドニーに来て始めてだ。この地で日本人であることは必ずしも快適なことばかりではないからだ。

さて、僕がアニメに関して全く「分からない」と書き切るには実は少々語弊がある。今回のイベントには日本のトップ声優陣も参加したのだが、その中に『新世紀エヴァンゲリオン』の惣流・アスカ・ラングレー役の宮村優子さんがいた。僕はこのアニメに関してはかなりのファンで、何としても彼女にインタビューをしたくオファーしたことがきっかけでこのイベントを訪れたという経緯がある。だが、そんな個人的な思いは吹き飛んでしまうくらいの刺激を僕はこのイベントから受けた。来て良かった。

異国の地で母国のそれとはかけ離れた習慣や考え方・異文化などに直面した時、人はその感情の揺れを「カルチャー・ショック」という言葉で表現する。では異国の地で自分の国のカルチャーにショックを受けた場合、それは何と表現されるべきなのであろうか。ともあれ、僕はシドニーだけではなく今や世界中で想像を絶するほどに人気の高まりを見せているこの文化を誇りに思う。

余談だが、僕は宮村さんへのインタビューの最後に、アニメ中の名台詞を模して「○○(僕の名前)、あんたバカァ?」とアスカの声で直接言っていただくとともにレコーダーに収録させていただいた。「一生の思い出ができたな」と感動しつつ編集部に戻り、そのことを同僚のM嬢(♀)に報告。それを聞いた彼女の顔が微妙に引きつっていたことを最後に付け加えておきたい。

声優・宮村優子さんインタビュー

「作品へのラブコールに国境はない」

新世紀エヴァンゲリオン・シリーズの惣流(式波)・アスカ・ラングレー役、名探偵コナン・シリーズの遠山和葉役の声優で知られ、2009年メルボルンに移住した宮村優子さんにインタビューを敢行。その声をお届けしたい。

 
─ オーストラリアのアニメ・ファンに関してお聞かせください。

「こちらのアニメのイベントにも何度か参加させていただきましたが、一番びっくりしたのはファンが作品に対して贈る熱いラブコールには全く時差がないということ。日本で流行っているものと同じ作品がこちらでも同時に流行るのです。オタクの輪もグローバルに広がっていて、本当にびっくりさせられることばかりです」

 
─ 今回のイベントではワークショップをやられたそうですね。

「はい。前回はトーク・ショーを行ったのですが、今回は日本の声優のアフレコを実際に声優を目指す生徒さんたちに参加いただきワークショップを行いました。海外のアニメの声優さんは、1人ひとりそれぞれのブースで別々に収録するのですが、日本では演劇のように皆でいっせいに収録するんです。経験が求められますし、失敗は許されないという独特の緊張感もありますが、その分その時にしか出せない空気や演技が作品にも反映されるんですよね」

 
─ 実際にやられていかがでしたか?

「観客の皆さまにも興味を持って楽しんでいただけてとても良かったです。日本語を勉強している生徒さんの楽しみになればと思ってやったので難しい部分もあったのですが、皆さん頑張ってくれて嬉しかったです」

 
─ 読者の皆さまにひと言お願いします。

「夫のサーカスの仕事の都合でメルボルンに住んでいるので、私も日豪プレスはいつも愛読しています。2009年からなのでまだ3年の新参者ですけど、これからもオーストラリア生活を楽しんでいこうと思っているのでよろしくお願いします。声優クラスもメルボルンで始めるので興味ある方はぜひ検索してみてください」


■宮村優子オフィシャル・ブログ
Web: 写真撮影にも気軽に応じて ameblo.jp/yuko-miyamura


<プロフィル> 編集部BBK
スキー、サーフィン、牡蠣、筋子を愛すシドニー新参者。
常にネタ探しに奔走する根っからの編集記者。
齢30半ば♂妻あり。
読書、散歩、晩酌好きのじじい気質。

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