第169回 春日若宮おん祭
ご機嫌いかがですか、れんです。
奈良県奈良市の春日大社の摂社(本社の境内や付近にある本社管理の小規模神社)である若宮神社は、毎年12月17日を中心に「春日若宮おん祭」を開催します。
平安時代後期の1136年、関白藤原忠通が“天下泰平”、“五穀豊穣”、“万民和楽”を願って、大和一国を挙げて執り行ったことから始まった歴史ある祭りです。そして、その時から1度も途切れることなく、今年で887回目を迎えるそうで、改めて日本の歴史の長さを感じます。
奉納される神事芸能は多岐にわたり、「春日若宮おん祭の神事芸能」として1979年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。これらは中世以前の芸能の源流を継承しており、日本の芸能史を解明する極めて重要な内容を含んでいるそうです。
さて、15日の大宿所祭(おおしゅくしょさい)では祭りを進行する大和士(やまとざむらい)の身を清めます。16日に宵宮詣(よいみやもうで)があり、17日深夜0時からの「遷幸(せんこう)の儀」で若宮様が参道脇の御旅所にお移りになります。
正午には平安時代から江戸時代までの古式ゆかしき時代行列が市内を練り歩く「お渡り式」。午後2時半からは御旅所において国家平安を祈念する祭典。その後は、東遊び、田楽、細男(せいのう)、舞楽、猿楽、倭舞(やまとまい)などが深夜まで次々と奉納され、若宮がお戻りになる「還幸の儀」は日にちが変わる前に行われます(「遷幸の儀」「還幸の儀」ともに照明、写真、動画撮影など一切禁止)。
18日には奉納相撲と室町時代から続く金春(こんぱる)流の後宴の能が披露されます。
れん(書家/アーティスト)
アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和” (総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINEスタンプ販売中。
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