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ソル・ルウィット「親和性と共鳴」展/ボランティアガイド便り

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NSW州立美術館 ボランティアガイド便り

ソル・ルウィット「親和性と共鳴」展
(2023年2月12日まで開催中)

執筆者=チョーカー和子/日本語ガイド

Installation view of Sol LeWitt Wall drawing #955, Loopy Doopy (red and purple) 2000 in the John Kaldor Family Hall at the Art Gallery of New South Wales, first drawn by Paolo Arao, Nicole Awai, Hidemi Nomura, Jean Shin, Frankie Woodruf f at the Whitney Museum of American Art, New York, November 2000; current installation drawn by Kit Bylett, Andrew Colbert, Troy Donaghy, Szymon Dorabialski, Gabriel Hurier, Rachel Levine, Owen Lewis, Nadia Odlum, Tim Silver, Alexis Wildman at the Art Gallery of New South Wales, August 2022 © Estate of Sol LeWitt, photo © Art Gallery of New South Wales

 ソル・ルウィット(Sol LeWit t)とオーストラリア中央砂漠の絵画との親和性を探り、彼の作品の音楽的共鳴をも明らかにする展覧会「ソル・ルウィット:親和性と共鳴(Af finities andResonances)」が、NSW州立美術館で開催されています。

 ソル・ルウィット(1928~2007年)は、「概念アート」という言葉を生み出した、20世紀アメリカ美術の中心的人物です。「アイデア」こそが作品であり、作ることは二の次である、という彼のコンセプトは画期的で、その思想は多くのアーティストに影響を与え続けています。

 美術館に入ってすぐ右側、高さ3メートル、幅10メートルを超える壁全体に、鮮やかな赤と紫の帯が絡み合うように描かれた巨大な壁画「Wall drawing #955, Loopy Doopy (red and purple) 2000」は、1997年のベニス・ビエンナーレでルウィットが初めて出合ったオーストラリア中央砂漠の絵画が彼に与えた影響を示すものです。

 本展は、ルウィットの作品をエミリー・カメ・ウングワレーとグロリア・タマーレ・ペティアレの絵画と対置して紹介し、異質な2つの芸術作品の視覚的対話を強調しています。

 また、壁画「Loopy Doopy ( red and purple)」に呼応して、アメリカとオーストラリア先住民ミュージシャンが共同開発した新しいジャンルの3つの音楽作品もお楽しみ頂けます。

 本展覧会は入場無料、2023年2月12日まで開催しています。

Art Gallery of NSW

Art Gallery of NSW

ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館。常設展入場無料。本連載は美術館の日本語ボランティア・ガイドが担当。「件名:Japanese Tour」でEメールでの日本語での問い合わせ可。
Web: www.artgallery.nsw.gov.au
Email: volunteerg@ag.nsw.gov.au



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