NSW州立美術館 ボランティアガイド便り
執筆者=鴨粕弘美/日本語ガイド
美術館発足150周年記念「シドニー・モダン・プロジェクト」の新館が完成、オープンしました。19世紀末建築の歴史ある美術館北側、シドニー・ハーバーを臨む立地に公共のアート・ガーデンでつながる新館を加え、展示スペースは以前の2倍に。設計は、プリツカー賞受賞の日本人建築家ユニット率いるSANAAによるものです。
美術館が9人の現代アーティストに依頼したプロジェクト作品の1つは、草間彌生のカラフルな花のスカルプチャー。館内外から鑑賞できます。
光り輝く波のようなガラス屋根を持つ新館前のウェルカム・プラザでは、青や紫のユーモラスな巨人たちがお出迎え。これも美術館依頼作品の1つで、ニュージーランドのアーティスト、Francis Upritchardによるブロンズ作品です。
新館の建物は7つのパビリオンから成り、美術館前の通り沿い地上階入り口から地形に沿って3層に分かれた中庭やテラスが内部とつながって、館内はたっぷりの外光を取り入れた空間が広がります。
入って右手、最初のメイン・ギャラリーは先住民族のアボリジナル・アートが鑑賞できる「イリバナ・ギャラリー」。また、第2次世界大戦中の海軍の隠れた燃料貯蔵庫だったオイル・タンクの1つを天井の高さが7メートルもある巨大ギャラリーに転換した最下層の「タンク・ギャラリー」(要事前予約・無料)も必見です。
新館日本語ツアー:1月13日(金)~2月26日(日)毎週2回(金11AM、日1PM)
※美術館HPをご確認ください。
Art Gallery of NSW
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館。常設展入場無料。本連載は美術館の日本語ボランティア・ガイドが担当。「件名:Japanese Tour」でEメールでの日本語での問い合わせ可。
Web: www.artgallery.nsw.gov.au
Email: volunteerg@ag.nsw.gov.au