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実り多きタスマニアの夏/タスマニア巡り

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第20回 実り多きタスマニアの夏

家族で楽しめるベリー農園の摘み放題はオススメ

 明けましておめでとうございます。本年も同コラムでタスマニアの良い所、見所をたくさんご紹介していきたいと思います。

 涼しい春秋のせいかタスマニアでは夏が実りの季節。特に大きく甘いフルーツは今が旬で、多くの果樹園が最盛期を迎えます。イチゴを始めとするベリー類、アプリコットやリンゴなどの果実が主に育てられています。

 “アップル・アイランド”とも呼ばれるタスマニア。島自体がリンゴのような形をし、古くからリンゴの生産が盛んだったことがその別名の由来。サラマンカ通りなどの古い建物はリンゴの貯蔵庫として使われていたこともありました。

 しかし、欧州向けの輸出の減少や海外から安く良品質のリンゴが輸入されるようになり、リンゴ産業は1970年代後半に入ると半減。そこで登場したのがダーク・チェリーで、今やタスマニアを代表するほど国内外で高く評価されています。主に4品種ほどのチェリーが育てられ、どれも大きい上に日本のサクランボの1.5~2倍もの糖度を誇るとか。このチェリーを楽しめるのも夏の間、それもクリスマスあたりから1月中旬までの4週間ほどの短い期間のみ。収穫量がその年の天候に大きく左右されるため、短い年だと2週間で全て採り切ってしまいます。

 そんなタスマニアの代名詞とも呼べる果物を超えるのが、生産高がリンゴ、チェリーの4倍以上もあるベリー類。ベリーと言ってもイチゴ、ブルーベリー、ラズベリーなどをひとまとめにしているので当然と言えば当然なのですが。ただ多くのベリー農家では多品種を育て、12月初旬のイチゴから3月末のラズベリーまでの長い期間収穫ができるようにしています。都市近郊では農園の一部を摘み放題に開放している所もあり、特に1月はほぼ全てのベリーが収穫できるとあって人気のアトラクションです。

 至る所でたわわに実を付けた果樹が溢れ、道端で採れたての果実が路上販売がされている1月、ぜひとも夏の味覚を楽しんでみましょう。

このコラムの著者

稲田 正人

稲田 正人

タスマニアのツアー・ガイド/コーディネーター。タスマニア大学で動物学・環境学を学んだ後、のんびりゆったりした生活感に魅せられ、そのままタスマニアに在住。現在は現地旅行会社AJPR(Web: www.ajpr.com.au)に勤務する傍ら、多過ぎる趣味に追われる日々を満喫中

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