ご機嫌いかがですか、れんです。
2023年の節分は2月3日。本来、“節分”は季節の始まり、つまり立春、立夏、立秋、立冬それぞれの前日を指しました。昔は季節の変わり目に鬼(邪気)が出るとされていましたが、特に新年のこの時期は寒くて体調を崩しやすいことから、江戸時代以降には立春の前日を指すようになったようです。
ちなみに旧正月の後に来る立春のことを「新年立春」、旧正月より早く来る立春を「年内立春」、そして約30年に1度の割合で両者が重なることを「朔旦(さくたん)立春」と言います。
平安時代には既に行われていた鬼を祓う追儺(ついな)や鬼遣(おにやらい)の儀式は、室町時代には「豆まき」の形をとるようになります。
鬼の目である「魔目(まめ)」を滅す、すなわち「魔滅(まめ)」を行う手段として“豆”を使うようになったのです。
また、大豆は神事に使われる五穀(米・麦・ヒエ・粟・豆)の1つで、とりわけ鬼を祓う力があると信じられていました。
室町時代中期に編纂された「壒嚢鈔(あいのうしょう)」には「節分夜打大豆事」という項があり、平安朝の宇多天皇の御世に都を荒らす鬼の目を鞍馬山の僧が炒り大豆で潰して祓ったという伝説が記されているそうです。鞍馬山と言えば大天狗が有名ですが、鬼もいたのですね。
豆をまき、まかれた豆を自分の歳の数だけ食べますが、歳より1つ多く食べると健康になると言いますね。家族でこたつを囲んで豆を数えた記憶が蘇ります。
このコラムの著者
れん(書家/アーティスト)
アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和” (総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINEスタンプ販売中。
Web: renclub.net / Email: renclub@gmail.com / 動画: youtube.com/user/renclub