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外山刃物の園芸鋏が、メルボルンの園芸イベントでベスト・サスティナブル・ガーデン・プロダクト賞を受賞

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 3月29日~4月2日、メルボルンで南半球最大級の園芸イベント「Melbourne International Flower and Garden Show」が開催され、新潟県燕三条・外山刃物の園芸鋏(はさみ)が、ベスト・サスティナブル・ガーデン・プロダクト賞を受賞した。

 今回、同イベントに初出展した、シドニーを拠点に園芸鋏など日本の伝統工芸品を販売しPR活動を行っている「職人すとあ(Shokunin Store)」が外山刃物の園芸鋏(Ergonomic Slim Offset Handle Secateurs)をノミネートし、受賞につながった。同賞は2023年から新設された部門で、記念すべき受賞第一号となった。

ベスト・サスティナブル・ガーデン・プロダクト賞受賞のトロフィー

 職人すとあの代表・中尾祐子氏は、「この賞に応募するにあたり、ノミネート商品を1つに絞らなければならなかったので、品質証明がしやすいグッドデザイン賞受賞製品を冠に掲げましたが、弊社が扱う多くの園芸製品が同様に打刃物で日本独自の製法で作られており、他国の製品とは比較にならない卓越した商品であることを訴えました。受賞の際、同イベントの会長・マイケル・ワーナー氏から、『すばらしい品質を讃えるこの賞は、ここにある全ての日本の製品に適用する』とお言葉を頂きました」と話す。





 また、「人間工学に基づき製造された同商品は、日本でグッドデザイン賞を受賞していますが、今回の受賞を通して海外で認知されたことは日本製品の品質を広く知らしめ、鋏業界の問題解決に貢献する大きな意味があると感じています。他国で作られる鋏と違い、修理が可能で長年使用でき、最終的にリサイクルもできるすばらしい商品です。ユーザーからは世界一と絶賛される、伝統的な手法で造られる日本の園芸鋏ですが、この業界が存続の危機にあり、あと5〜10年と言われることは日本人でも知る人は多くありません。高品質で知られる包丁も、職人が足りないと聞きます。二枚刃を噛み合わせる鋏の製造は更に高度な技術を要します。消費者が値段だけを重視し、本物を選んでいかなければ、今後このような高品質でサスティナブルな日本が世界に誇る商品が消えていくことになるのではないでしょうか。今回はそのような状況下、認知度を高める有意義な受賞であったと思います」と続けた。

イベントに出展した職人すとあの代表・中尾祐子氏(右)と妹尾真紀子氏(左)




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