ご機嫌いかがですか、れんです。
東北地方の各地で秋になると行われるのが「芋煮会」です。祭祀ではありませんが、家族や友人、学校や職場など地域の親睦の行事として秋の風物詩になっています。山形の知人からよく話を聞いていましたが、九州ではなじみがなく東北だけのイベントだと思っていました。「芋煮会」は島根県津和野町、愛媛県大洲市などでも盛んで、山形県中山町のものを加えて「日本三大芋煮」と呼ばれているそうです。
毎年9月、敬老の日の前日にあたる日曜日に山形市内を流れる馬見ヶ崎川の河川敷では「日本一の芋煮会フェスティバル」が開催されます。
街側の河川敷では、平安時代中期以来の歴史を持ち、政府から伝統的工芸品にも指定されている山形鋳物(いもの)の技術で作られた、直径6.5メートルもあるアルミ合金製の大鍋“鍋太郎”で、約3万食の山形風(牛肉でしょうゆ味)芋煮が作られます。
それに対して山側の河川敷では、直径3メートルの大鍋で庄内風(豚肉でみそ味)芋煮が約5千食作られます。朝8時半から整理券の配布が始まり(なくなり次第終了)、配食開始は9時半から。支払った協賛金(1杯300円以上)と整理券を芋煮と交換するそうです。
調理は大鍋に対応するため、工事現場で使われたことのない新品の大型重機を使い、油圧作動油や潤滑油にも食用油脂を使うなど細かく衛生的な配慮がなされています。
大鍋は1年中野外に放置されているため事前に鍋洗いの作業があり、それもまた山形の季節の風物詩となっているそうです。今年は35周年の節目。猛暑でないことを祈るばかりです。
れん(書家/アーティスト)
アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和” (総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINEスタンプ販売中。
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