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鞍馬の火祭/書家れんのつきいち年中行事第179回

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 ご機嫌いかがですか、れんです。

 京都の左京区鞍馬にある由岐(ゆき)神社では毎年10月22日(時代祭と同日)の夜、京都三大奇祭である鞍馬の火祭が開催されます(神社は源義経が修行した鞍馬寺の門をくぐってから5分ほど登った所)。

 震災や動乱の続いた平安時代中期の940年、平安京の内裏に祀られていた由岐明神を、北方の守護と世情の安寧のために北の鞍馬寺境内に遷しました。その時、1キロメートルにも及ぶ長い遷宮行列が、鴨川の葦を松明にして道々で灯され、見事で厳かな遷宮式となったため、感動した鞍馬の住民たちがこの儀式と由岐明神の霊験を後世に残そうとしたのが起源だそうです。

 午後6時、集落の家々の前にかがり火が灯されると、小さな松明(トックリ松明)を持った幼児たちが街道を歩き始めます。次に小学生が担ぐ小松明(30キログラムほど)、そして中高生の中松明(6キログラムほど)が加わった後、大人の男たちが担ぐ100キログラムもある数メートルの大松明が登場します。

 午後8時ごろ、街道を練り歩いていた百数十もの大松明が鞍馬寺境内に続く山門前の石段に集まります。大きな太鼓の合図で由岐神社境内にある2基の神輿の前の注連縄(しめなわ)が切られると、大松明を置いた男たちが神輿めがけて石段を駆け上がります。そして、八所大明神、由岐大明神の順で神輿が神社を下って集落を練り歩き、御旅所(おたびしょ)という安置所まで渡御(とぎょ)します(神幸祭)。

 そして、明朝には神輿が神社に戻る「還幸祭」が行われます。

れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和” (総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINEスタンプ販売中。
Web: renclub.net / Email: renclub@gmail.com / 動画: youtube.com/user/renclub





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