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シドニーで初! 準硬式野球での早慶戦が開催─手に汗握る熱戦に約300人が熱狂

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 日豪準硬式野球交流10周年を記念し、11月26日ブラックタウン・インターナショナル・スポーツパーク内にある野球場にて早稲田大学と慶応義塾大学の準硬式野球部による「早慶戦」が行われた。試合は序盤に慶應義塾大が2点を先制するも早稲田大が逆転に成功し、その後追加点を取る展開。最終盤に慶應義塾大が追い上げを見せるも早稲田大が逃げ切り5ー3で勝利を収めた。

 今回の一戦は、日豪準硬式野球交流10周年を記念したもの。11月20日~27日の日程で早稲田大、慶応義塾大、法政大の3大学によるオーストラリア遠征が行われ、そのさなかに行われたのがシドニーで初となる早慶戦であった。

 試合後、野球をこよなく愛する本誌ライターが、両大学のこの遠征をもって引退する4年生の主将と次年度新チームを控える3年生の選手に話を伺った。

(取材・文:阿部慶太郎)

試合後に撮影された早稲田大慶應義塾大両チームの選手関係者による集合写真

慶応義塾大学3年・佐藤遼平選手(2024年度新主将)

──約1週間のオーストラリア遠征となったと思いますが、それを終えて今どんな気持ちですか?

最初は言葉も通じないですし、初めての海外遠征で、さらに3大学での大規模なものだったので不安だったのですが、小さいトラブルはありながらもなんとか無事に終えられてよかったと思います。

──実際にオーストラリアという国でプレーをされた感想をお願いします。

日本の球場と作りが全く異なっていて、開放的ですし、芝とかの整備もされていましたし、新鮮な気持ちでした。あとはグラウンドもベンチ内もベンチ裏も広いなと思いました。そういう意味で日本の球場との違いをすごく感じました。

──遠征中試合を何試合か行ったと思いますが、ご自身のプレーは思うようにできましたか?

 結果的にはあまり良くなかったですが、総じて良い経験だったなと思います。今のチームとしては最後の試合にもなるので、新チームに向けて課題も見えつつ、収穫の多い良い試合だったと思います。

──今回のメンバー構成はどのようなものだったんでしょうか?

 チームを2つに分けていて、メインメンバー中心のAチームがこちらに。もうひとつのBチームが関西に遠征に行っていました。

──この遠征を通じて得られたものはありますか?

 本当に応援してくださる方がたくさんいると感じました。準硬式野球というのは硬式野球に比べるとマイナーな競技ですが、現地の方や裏で動いてくれていたマネージャーやスタッフの方、三田会のOBの方を含めいろんな方の支えがあって野球ができているんだなと、海外に来て改めて思いました。

──最後にこれから始まる新チームに向けて意気込みや抱負をお願いします。

 この遠征で得られた収穫を日本に持ち帰って練習して、今年は夏の全日本大学準硬式野球選手権で優勝できなかったので(準決勝で敗退)、来年は必ず成し遂げて、実力だけでなく、応援してもらえるという意味でも日本一のチームを目指しているので来年のこの時期、もう一度オーストラリアに来られるか分からないですけれども、1年間の間に日本一になってまた戻ってきたいです。

慶応義塾大学4年・中野孝亮選手(2023年度主将)

──1週間のオーストラリア遠征を終えられた今、どのような気持ちですか?

 遠征自体は楽しかったです。雨が降ったのもあって、試合が思うように消化できなかったこともありましたが、その代わりに観光も出来ましたし、海外という場所で充実した遠征ができたと思います。

──オーストラリアで野球以外に何か印象的なことはありましたか?

 ホームステイをさせてもらいまして、そこで日本人と異なる考え方を持った方々と身近に接してとても視野が広がるような貴重な経験になりました。

──遠征で試合を何試合か行ったと思いますが、ご自身やチームは思うようにできましたか?

 自分は4年生で一応引退した身で、基本は次期主将の佐藤がチームをまとめる感じだったので、特にプレーはしていないんですけども、チームとしては遠征の初戦・早稲田大との試合(22日にアデレードで実施)に完敗して、今日も結果的には負けてしまいました。ただ、大きな差は感じられなかったと思います。練習を多く重ねられなかった遠征ではありましたが、その場その場での戦いを選手みんながしっかり丁寧にこなしていったのが、この遠征で見られた成長かなと思います。

──4年間チームに在籍をして、さらに主将としてチームを率いる時もあったと思いますが、準硬式野球生活はいかがでしたか?

 本当に成長できたと思います。高校時代は選手としてあまりプレーで貢献するタイプでは無かったのですが、大学の準硬式野球部に入って、主将までやらせてもらって、人間的にも成長できたと感じています。本塾の準硬式野球部は硬式野球部と異なり選手主導でやっていくからこそ、自分たちに何が足りないのかなどを考え、目標から逆算していく考え方は4年間ですごく勉強になり、得られたものだったと思います。

──最後にこれから始まる新チームへの期待をお願いします。

 自分が主将をしていた23年度も、新チームのメンバーに支えられて結果を残すことができたのですが、新チームになってもそこは前年度と比較することなく、自分たちが引退するときに楽しかったな、やりきったなと思えるようなそんなチームを作ってほしいと思います。

早稲田大学3年・久保嶋真也選手

──今回の遠征を終えての率直な感想をお願いします。

 なかなか海外に行くこともない中で、部活として遠征することができて、球場の雰囲気が違うなど異文化に触れられて楽しかったですし学びの多い時間でした。

──遠征中に印象に残ったことはありますか?

 今日の試合が一番印象に残った事かもしれないです。伝統のある早慶戦というのを初めてシドニーで開催出来て、その中で早稲田大学が勝つことが出来たのがやっぱり印象的なでした。

──今回の遠征中にいくつか試合を行ったと思いますが、ご自身は思うようにプレーは出来ましたか?

 なかなか思うようなプレーは出来なかったのですが、その中で最低限出来ることはやれたかなと思います。

──新チームに向けての抱負をお願いします。

 日本に帰ってからも早慶戦は必ずあるので、来年も慶應には絶対負けないように強い意気込みをもって試合に向かいたいと思います。





早稲田大学4年・春名真平選手(2023年度主将)

──遠征を終えての率直な感想をお願いします。

 参加した早稲田大のメンバーも海外に初めて行く子が多かった中で、違った文化に触れて、いろいろな学びを得ることができた遠征だったと思います。チームとしては3年生以下の新チームが始まってすぐの試合だったので、彼らもいろいろ試しながらチャレンジできたのかなと思います。

──遠征中、アデレードやシドニー、いろいろな場所を訪れたと思いますが、何か印象的なことはありますか?

 試合の面で言うと雨で試合が流れてしまうということが多くて、法政大学との試合ができなかったりしたのですが、最初に行った(現地のプロチームである)アデレード・ジャイアンツとの試合は日本では経験できない体格差であったり、投げる球の質を肌で感じることができ、印象に残っています。

──遠征中チームは思うような試合やプレーができましたか?

 新チームが始まっていく中で、遠征中に慶應義塾大に2勝することができたのは今後のチームにおいても大きいと思います。

──春名選手をはじめ4年生の選手はこの遠征をもって引退という形になると思いますが、4年間の早稲田大学での準硬式野球生活はいかがでしたか?

 楽しいことよりも正直苦しいことの方が多かったかもしれません。特にこの1年間は主将としてチームの先頭を走ってきたのもあって苦しいことも多かったのですが、夏の全日本選手権大会に出場することもでき、その直後の23年度の秋のリーグ戦は優勝を達成、最後にはオーストラリア遠征に参加することも出来て、すべてをやり切ったと言い切れる、悔いの無い4年間だったと思います。

──最後に新チームへの期待をお願いします。

 自分が主将をやっていた時からやっていた選手が多いので、実力に関しては申し分ない強いチームだと思います。あとは気持ちで負けず、オーストラリアでの経験や学びを活かしていけば絶対日本一になれるチームだと思いますので頑張ってほしいなと思います。

取材を終えて

 人生で初めて観戦した準硬式野球での早慶戦。選手もインタビュー中に何度も口に出していた対戦校名の「早稲田」「慶應」というワード。やはり歴史ある両校の対戦は特別なものなんだなと強く実感した。また、日本の学生野球らしい1球に対する執念や、フィジカル重視のオーストラリア野球とは異なり、日本野球らしい緻密な作戦を使いながらの試合運びは見ていて本当に気持ち良く感じられた。

 その裏で試合中もスタンドやベンチ内で仕事に勤しむマネージャー陣の活躍も忘れてはならない。彼ら彼女らあってのシドニーでの早慶戦の成功と言えるだろう。





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