優先者ファイザー・ワクチンに始まり、順次他の2種も
連邦政府はコロナウイルス・ワクチン全国接種計画の骨子を発表した。
ABC放送(電子版)が伝えた。
オーストラリア国民と在住者を4段階に大別して接種優先順位を決めており、最優先グループは既に医薬品管理局(TGA)が認可しているファイザー/バイオンテック・ワクチンの接種を受けることになる。
連邦政府は接種計画完了の予定を2021年10月としており、1日あたり20万人に接種しなければならない。そのため、第二次世界大戦以来最大の国民総動員と言われるこの接種事業に各地のGPや薬局を募っている。
国民個々人には、接種の順番が来ると直接またはGPを通して通知を受け、順位グループの各段階ごとに全国公衆衛生キャンペーンで国民への情宣が展開される。
通知を受けると、GPまたは薬局で直接接種を予約することになる。接種は年齢で優先順位が決まるため、運転免許証などで年齢を証明しなければならない。接種後は担当した医療従事者が電子メールなどで接種証明を送付し、受け取ればファイルを印刷できる。一方、担当者は被接種者の情報をAustralian Immunisation Registerに送り、登録する。この登録簿には個人の国内での過去の接種記録がすべて登録されている。また、この登録簿の他に全国データベースも設立され、副作用、副反応などが報告されればすべて記録され、公開される。
連邦政府は1日の接種人数予定を明らかにしていないが、イギリスなどはすでに1日20万人規模の接種を進めており、ブレンダン・マーフィ保健省事務次官も議会調査委員会の証人席で「1日の接種人数をここで話すことにはためらいがある。何かうまくいかないことがあるかも知れないし。そのことにも備えておかなければならない。不測の事態に備える対応策も編成しているが非常に大きな事業になることは確かだ。一方、アストラゼネカ・ワクチンの場合、1週間に配布できるのは100万用量が限度だ」と語っている。
ファイザー・ワクチン接種が一通り済んだ段階で、国民の大多数、優先順位第4カテゴリーは今後認可されることになるアストラゼネカ・ワクチンを受けることになる。
また、GPでは、医師が接種を監督したり、質問に答えたりするが、接種注射は大勢の看護師が任務に当たることになる。また、Australian Medical Association (AMA)と、Royal Australian College of General Practitionersもこの全国予防接種計画を支援している。しかし、Australian GP Allianceは、「全国接種活動が始まる前にロジスティックや経済的問題をすべて解決しておかなければならない」と発言している。
■ソース
Emailed COVID-19 vaccine certificate part of rollout plan, as Australia gets closer to first vaccinations