ファイザー、アストラゼネカいずれかを最低1回接種
連邦保健省のブレンダン・マーフィ事務次官は、「10月までにほとんどの国民に少なくとも1回のコロナウイルス・ワクチン接種を済ませる」と語った。
3月14日付ABC放送(電子版)が伝えた。
この日、モリソン首相は、「我が国にワクチンを持ってくるのは大変な努力が必要だった」と語り、また、「コロナウイルス対策としてさらに11億ドルの予算を計上する」と発表している。
コロナウイルス・ワクチンに関してはこれまでの反ワクチン言説を上回る量の誤情報が流れており、政府はコロナウイルス・ワクチンに関する誤情報の広がりを食い止めるためにウエブサイトを立ち上げた。
これまでに16万人が接種を済ませており、スコット・モリソン連邦首相は3月14日にファイザー・ワクチンの2回目を受けた。
ただし、この数字は連邦政府の期待を大きく下回っており、当初の目標では4月上旬までに400万人の接種を完了するはずだった。
モリソン首相は、ヨーロッパで輸出禁止措置を受けるなどで海外からのワクチンの供給が大幅に乱れたことを挙げており、「重要なのはワクチン供給と生産のペースで、この2つで接種プログラムが大きく左右される。予定では初期段階に380万用量を輸入する予定だったが実際に輸入できたのは70万用量に留まっている」と語った。
オーストラリアは海外からの供給への依存を抑えるため、アストラゼネカ社との契約でメルボルンのCSL社が5,000万用量を超える量の生産を進めている。
マーフィ事務次官は、現在計画しているように1週間に100万用量を超える生産増強が可能かどうかをCSL社と協議しているとして、「ワクチンを欲しがっている人は大勢いる。現在ネックになっているのはワクチン供給が思うようにはかどらないことだ。また、今年後半にはノババックス・ワクチンも入荷し始めるはずだが、それは現在の接種戦略では考えに入れていない」と語っている。
さらに、「2021年10月までには接種を希望するほとんどすべての国民に1回は接種が完了し、少数は2回目も済ませているはずだ。そのため、一部の人は2022年に2回目の接種を受けることになる」と語っている。
また、「ワクチン供給がはかどればその予定もさらに繰り上げられることになる」と語っている。
■ソース
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