NSW州労働党支持率歴史的な低率の23.9%

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前回には2011年のクリスティナ・ケネリー州首相敗北

 WA州議会選挙では労働党が圧勝し、ほとんど労働党の一党独裁的状況になっているが、NSW州は逆に労働党支持率が歴史的な低率になっており、今選挙をすると圧倒的な敗北になると予想されている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 州労働党が実施した世論調査結果で、今選挙があると、NSW州労働党のジョディ・マッケイ党首自身が落選する可能性もあり、労働党にとっては過去120年で最悪の事態も考えられる。

 前回は2011年にクリスティナ・ケネリー州首相率いる労働党(支持率25.6%)が保守連合に惨敗しており、それ以来保守連合政権が続いている。そればかりか、2019年選挙では一次得票率で8.4%下落していた。

 この世論調査は労働党の世論調査担当レッドブリッジが実施し、豪労働組合(AWU)がチャネル9とシドニー・モーニング・ヘラルド紙に公開したもので、WA州の選挙結果と見比べるとコロナウイルス・パンデミックが政権与党に有利に働いていることが推測できる。

 労働党の支持率23.9%に対して与党保守連合支持率は36.5%に達しており、2019年の選挙時の32%からさらに上昇している。また、分からないと答えたのは18.9%となっている。

 モリス・イエマ元労働党州首相は、「この数字は私の知る限り最悪だ。根本的に改革しない限りWA州の保守連合のように絶滅状態になる。この数字は州労働党の過去10年が完全に無になったことを示している。やり直しも再出発もなくただ無に終わった10年だ」と語っている。

 イエマ氏は2007年の州議会選挙で勝利したが、その後労働党は一度も勝利していない。2011年の選挙結果は最悪だったが現在はさらに悪い状態になっている」と語っている。

 豪労働組合のダニエル・ウォルトン全国書記長は、「労働党は期待に応える活動をしていない。パンデミックでさらに難しくなっているが不可能というわけではない」と語っている。

 グラディス・ベレジクリアン現保守連合NSW州政権のパンデミック対応は72.9%が支持しており、ベレジクリアン州首相支持率は40.6%にもなり、労働党支持者でさえベレジクリアン州首相のコロナウイルス対策を高く評価している。

 医療労組(HSU)のジェラード・ヘイズ議長は、「マッケイ党首の下で労働党は政策的にまったく切り込んでいない。人事でも政策でも根本的な見直しが今すぐ必要だ。NSW州労働党が取り上げるべき問題には事欠かない。政権内部の腐敗や経営の失敗もあり、公務員賃金の規制は社会全体の賃金上昇を抑制している。そういうことを大きく打ち出すべきだ」と語っている。

 この世論調査は1982人を対象に過去3週間にわたって実施され、回答者は女性が52%、男性が47.7%となっている。また、68.6%がシドニー都市圏居住者、31.4%が郡部その他の地域となっている。
■ソース
‘Ten wasted years’: NSW Labor polls just 23.9 per cent of primary vote

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