女性雇用率リード、不完全雇用率上昇
最新の統計で、失業率が前月の6.3%から5.8%に下がっており、雇用で見る限り、コロナウイルス・パンデミック前の状況に戻ったと言える。
ABC放送(電子版)が伝えた。
2021年2月には雇用が88,700人増加しており、就業人口が11か月ぶりに1,300万人を超えている。
複数のエコノミストが、「この失業率低下は予想以上に大きい。労働市場が予期した以上に速く回復していることを示しているのだろう」と語っており、総雇用人口は季節調整後でパンデミック前の水準を1,800人下回るだけになっている。
コモンウェルス銀行のクリスティナ・クリフトン・エコノミストは、「2月の雇用の伸びは、エコノミスト全体の一致する30,000人をはるかに超えていた。コロナウイルス・パンデミック初期に失われた雇用がほぼ完全に取り戻されている。3月末にJobKeeper補助金プログラムが終わった時が労働市場の次の試練になるだろう」と分析している。
豪統計局(ABS)のビョルン・ジャービス労働統計部長は、「国内労働市場の回復は依然として続いていることが示されている。特に女性の雇用回復がめざましい。89,000人のフルタイム雇用増加のうち69,000人が女性だ。女性のフルタイム雇用は2020年3月に比べても1.8%も高くなっており、逆に男性のフルタイム雇用は同時期比較で0.8%下回っている」と語っている。
2月にはフルタイム雇用が89,100人増えているが、パートタイム雇用は500人減っている。
EYのジョー・マスターズ・チーフ・エコノミストは、「労働力率が66.1%と記録的な高さを維持しており、総労働時間も1年前に比べて0.2%高くなっている。これは2021年第一四半期の経済活動がコロナウイルスパンデミック前をよりも高い水準になっていることを示している」と分析している。
ただし、「もっと長時間働きたいのに労働時間割り当てがない」とする不完全雇用率が2月には前月の8.1%から8.5%に増加している。
■ソース
Unemployment rate falls to 5.8 per cent, down from 6.3 per cent