高齢者介護施設でも感染者増加
5月31日、記者会見に立ったVIC州政府のジェームズ・マーリノ州首相代理は、メルボルン市北郊のクラスター関連の市中感染陽性者がさらに11人となり、増え続けていることを明らかにした。
同日付ABC放送(電子版)が伝えた。
5月30日午後8時までの24時間の検査で11人が市中感染陽性者と判定された。そのうち、3人はメイドストンの高齢者介護施設で発生している。
また、同日深夜までの24時間に43,800人がコロナウイルス検査を受けており、州保健局が31日朝に5人の新陽性者発生を発表したが、その後にマーリノ州首相代理が追加で6人の陽性者を発表した。
この11人で現在のVIC州のアウトブレークは50人を超えた。
ブレット・サットン州主席医務官は、「このアウトブレークの数字がどういう方向に向かうのかまったく見当も付かない。この数字は気がかりだし、この状況も気がかりだ」と語っている。
さらに、「このウイルスの動きも伝染状況も非常に速い。かなりリスクの高い状況でかなりの規模で発生しており、日々に考えていかなければならない。しかも、今日はさらに感染者が増えており、高齢者施設にも飛び火している。私達はウイルスと追いつ追われつの競争をしており、手強い相手だ」と語っている。
マーリノ州首相代理も、「現在の情勢は深刻だ。今後2,3日が山場になることと思われる。はっきりしておかなければならないが、現在のクラスターは鎮静化に向かう前に一度は悪化することになるだろう」と語っている。
マーティン・フォリー州保健相は、高齢者施設関連でさらに3人が陽性と判定されたと発表しており、アーケア・マディストン高齢者施設では50代の女性職員が5月26日に勤務した後、27日に検査で陽性と判定されている。しかし、この50代の女性職員と現在のクラスターの間に何のつながりも見つかっておらず、どこかにウイルスが潜伏しているものと気づかわれている。
同高齢者施設関連では感染職員の息子、他の職員1人、90代の女性入居者が陽性と判定されている。90代の女性はファイザー・ワクチン接種を受けており、6月1日に2回目の接種を受ける予定だった。
■ソース
Victoria records 11 new locally acquired cases of COVID-19 as aged care outbreak grows