事実上、10月からは使用停止でファイザーを主軸に
6月23日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、連邦政府がアストラゼネカ・ワクチンを2021年10月限りで一般の接種を停止し、それ以降は特別に同ワクチンを希望する人にだけ投与する計画を明らかにしたと伝えている。
連邦政府は、2021年10月頃までには60歳以上の人口のほとんどが既に2回目のアストラゼネカ・ワクチン接種も済ませており、10月から12月にかけて、ファイザー・ワクチンが276万用量到着する予定で、未接種の人口もほとんどが接種を済ませることができることから、2021年第4四半期にはアストラゼネカ・ワクチンはほとんど必要がなくなる見込みになっている。
6月23日午後に発表された全国ワクチン接種計画が今後の接種活動の大綱を明らかにしている。
COVID-19タスクフォース統括責任者のジョン・フルウェン陸将は、「第4四半期以降は特に何らかの事情でアストラゼネカ・ワクチンを希望する人にのみ投与できるように少量を確保する」としている。
政府の、「コロナウイルス接種配分見通し」資料は6月21日には全国閣僚会議で各州首相、準州主席大臣に公開されているが、公衆衛生専門家は、「接種率を引き上げ、接種計画に対する国民の信頼を高めるためにはもっとデータを国民に向けて明らかにしなければならない」と語っている。
フルウェン統括責任者の発表した連邦政府のモデリングでは、2021年末までに各州・準州に納入されるワクチンの予想量の最下限と最上限を示している。
それによると、7月8月には、全国の州運営接種ハブとGPクリニックにはアストラゼネカ・ワクチンが毎週約260万用量納入される。また、同一時期にファイザー・ワクチンは最大で75万用量が納入される。
9月期は「ホライゾン2」と呼ばれ、全国で毎週アストラゼネカ120万用量、ファイザー130用量、モデルナ125,000用量が配布される。
10月以降は全国に毎週230万用量のファイザーが配布され、モデルナも最大で毎週614,000用量が配布される見通しになっている。
■ソース
AstraZeneca vaccine to be used from October only on request