ベレジクリアン政府「8月をワクチン接種の月に」
NSW州政府は、7月31日午後8時までの24時間にNSW州では239人が陽性と判定されたと発表している。また、グラディス・ベレジクリアン州首相は、「8月を州人口ワクチン接種励行の月にしよう」と発言した。
8月1日付ABC放送(電子版)が伝えた。
ベレジクリアン州首相は、「今月、接種回数の記録を毎日更新するくらいにしたい。接種率が上がれば上がるほど8月末にロックダウンを解除する可能性が高まる。現在、州は1週間に50万人に接種する体制ができつつある」と語っている。
また、連邦政府から追加供給を受けたファイザー・ワクチンをHSCを受ける高校卒業生に割り当てたことに対して批判されたことについても、「緩和戦略だ」と弁護している。
239人のうち、71人は感染力のある時期に外出して市中を移動しており、また、98人については現在接触追跡調査を進めている。一方、陽性者124人については既知のクラスター、患者との関連がつかめていない。
また、ベレジクリアン州首相は、「NSW州の人口の80%に2回の接種を行うためには1,000万用量のワクチンが必要だ」と語っている。
一方、ハンター保険管区の住民は、予約していたファイザー・ワクチン接種をキャンセルされており、州政府はその分のファイザー・ワクチンを第12学年の19,000人の接種に振り向けた。そのため、接種をキャンセルされた住民から批判の声が挙がっていたが、ベレジクリアン州首相は、「住民には気の毒だが、ファイザー・ワクチンは思春期年齢に適したワクチンとされており、アストラゼネカ・ワクチンは現在も18歳以上のみを対象とするよう勧告が出ている。若年者の接種を進めることで保健当局は主要ホットスポット地域に専念することができる。しかも振り向けた数量はごくわずかであり、キャンセルされた人々には2,3週間で接種の番が来る。現在、NSW州の新患者の60%が若年者になっている。健康弱者、高齢者は感染すれば死亡する率も高いが、残念なことにウイルスに感染し、さらに感染を広げているのは現在39歳以下の人口になっている」と語り、HSC受験生に振り向けたことを弁護している。
ただし、ブラッド・ハザード州保健相は、「8月28日までに現在のアウトブレークを終息させることができるのかどうか分からない。現段階で確実のことは言えない。ただ、接種を促進していくしかない」と語っている。
■ソース
NSW records 239 COVID-19 cases, Premier issues vaccination challenge for August