NSW州、新たに283人をコロナウイルス陽性と判定

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死者1人、州北部がロックダウン突入

 8月9日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として新たに283人がコロナウイルス陽性と判定され、また、1人が死亡、タムワース、バイロン・ベイがロックダウンに入ったことを伝えている。

 バイロン・ベイについては別記事参照。

 州中北部の町、タムワース市は先にロックダウンが発令されたアーミデール地域の南にあり、ニューカッスルの女性が同市を訪れた後、検査でコロナウイルス陽性と判定されたため、同日午後5時よりロックダウンに入った。

 記者会見に立ったグラディス・ベレジクリアン州首相は、「タムワース地域ではその女性以外に陽性者はまだ出ていないが、いくつかの施設が感染を憂慮される場所になっていることから保健当局が1週間のロックダウンを勧告した」と発表している。

 バイロン・シャイアなど州北部海岸地域の4地方自治体域は当日午後6時からロックダウンに入っている。

 苦痛緩和医療を受けていた90代の女性がコロナウイルス陽性と判定された後死亡した。6月中旬にシドニー都市圏東郊から始まった今回のアウトブレークのコロナウイルス感染死者は29人となった。この女性はワクチン接種は受けていなかった。

 283人のうち、感染力のある時期に自己隔離していたのは106人のみで、106人は感染力のある時期に外出し、市中を移動していた。また、71人については現在調査中となっている。

 NSW州ではコロナウイルス患者349人が病院で治療を受けており、そのうち67人がICUに収容されており、29人が人工呼吸器をつけている。この患者数はいずれも日を追って徐々に増えている。

 市内南部キャンパーダウン地区のロイヤル・プリンス・アルフレッド病院のリチャード・トタロICU部長は、「現在、病院の医療職員が治療している患者はいずれも基礎疾患もなく、通常なら身体的にもフィットした人達だ。この疾患の恐ろしいところは患者の容体がこれほど悪くなるのかというほどだ。非常に難しい、複雑な病気だ。コロナウイルス感染症の併発症は何か月にもわたって続く。今ではワクチンも出回っており、18歳以上なら誰でも接種を受けることができるのに、ICUに収容されている人達の容体が非常に悪くなり、長期にわたって後遺症で悩むことになるというのは見ていてつらいことだ。州内の病院はいずれもICUの収容能力に限度がある。通常でも比較的ICU患者は多いのにコロナウイルス患者がその上にのしかかってくる」と語っている。

 8月8日午後8時までの24時間に133,000人の検査が行われている。
■ソース
NSW records 283 new COVID-19 cases, another death as Tamworth, Byron Bay go into lockdown

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