公共住宅に大きな予算投入を約束
10月16日にはNSW州の16歳以上の人口の完全接種率が78.8%から始まっており、同日中に80%に達したと推定されている。また、NSW州政府は、10月15日午後8時までの24時間の66,311人の検査で319人が陽性と判定され、2人が亡くなったと発表した。
10月16日付ABC放送(電子版)が伝えた。
NSW州政府は、パンデミックで生活に困窮した人々を援助するため、1億8,300万ドルの予算を公共住宅や賃貸料補助制度を発足させ、ホームレスの人々や生活困窮者の生活支援に充てるとともに、経済刺激策とする計画を明らかにした。メリンダ・ペイビー住宅大臣は、「この計画は経済と社会活動の回復に大きく貢献することと思う。NSW州全域で大型の公共住宅投資を実施、オーストラリア全土をリードしていく。ポスト・コロナウイルスの将来に向けて社会を前進させていくため、政府は雇用と住宅を提供していく」と発言している。
シドニー・インナーウェストの60代の男性がシドニー市内キャンパーダウン地区のロイヤル・プリンス・アルフレッド病院で亡くなっている。男性はコロナウイルス・ワクチンを1回受けただけだった。また、シドニー南東部の90代の女性がセント・ジョージ病院で亡くなっており、女性は未接種だった。NSW州では、6月16日の大シドニー地域のコロナウイルス・アウトブレーク発生以来460人が亡くなっている。また、現在、NSW州ではコロナウイルス入院患者は652人、そのうち138人がICUに収容されている。
16日に発表された公共住宅などの計画は、シドニー都市圏西部、ワガワガ地域、コフス・ハーバー地域などに新たに廉価な公共住宅1,400戸を開発し、その他にも地域の民間などとのパートナーシップで290戸を用意する。
また、この予算から、民間の賃貸住宅に住む990世帯への賃貸料補助として1,000万ドルを確保し、先住民族アボリジニの公共住宅の新規建設と既存住宅の改修に2,000万ドルの予算を充てるとしている。
アリスター・ヘンキンズ家族担当相は、「NSW州のもっとも底辺の人々を支援するため、民間の賃貸住宅プロジェクトを発足させる有志を募っていく」としている。
■ソース
NSW to spend big on social housing as state records 319 COVID-19 cases and two deaths