コロナウイルス休校で遅れた学力の取り戻しに
10月13日、VIC州政府は、コロナウイルス蔓延で学校閉鎖が続いたために学力に遅れが出た生徒の学力を取り戻すため、4,000人を超える臨時教師の大量雇用計画を発表した。
ABC放送(電子版)が伝えた。
この日の記者会見でジェームズ・マーリノ教育相は、「VIC州史上最大規模の個人授業になるだろう」と語っている。
計画では2億5,000万ドルの予算を計上し、2021年に州の全学校に4,100人の臨時教師を派遣し、コロナウイルス休校で家庭学習の進まなかった児童生徒を対象に授業を行い、全生徒が同程度の学力になるように図るとしている。
計画は公立学校だけでなく、3,000万ドルの予算で600人の臨時教師を雇用し、カソリック系、独立系の私立学校で学習の遅れている児童生徒にも特別授業を行うことになっている。
マーリノ大臣は、「家庭学習でも十分に勉学できる生徒もいるが、勉学に困難を感じている子供も多い。この計画はどの子供も置き去りにしないための措置だ。保護者には私から、『どの子供も落ちこぼれさせない。すべての子供に十分な学力を身につけさせる』と伝えたい」と語っている。この計画では、家庭学習で追いつけない生徒ら20万人以上を対象にしている。
VIC州では10月12日から教室授業に戻っており、60万人近い児童生徒が学校に通い始めたが、これまでのコロナウイルス・ロックダウンで2か月の家庭学習が続いていた。そのため、十分な勉学環境にない家庭などの子供は学力の遅れが予想されている。
教育相は、退職教師や産休教師などに向けて4,700人の雇用に応じるよう呼びかけている。
■ソース
Victoria to employ thousands of tutors to help students catch up after coronavirus lockdown