シドニーのクラスターに医学専門家は中止勧告
12月24日、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相は、シドニー恒例の大晦日花火大会を決行すると発表した。一方、シドニー・ノーザン・ビーチーズのクラスターを考慮し、専門家は花火大会中止を求めている。
ABC放送(電子版)が伝えた。
ベレジクリアン州首相は、「州民は、シドニー都心部に出かけず、家でテレビの画面で打ち上げ花火を観賞するよう」にと呼びかけている。
一方、コロナウイルス・パンデミック下のお祭りシーズンの過ごし方について、豪医師会(AMA)NSW支部は、「集まりはできる限り小さく抑えるよう」にと呼びかけている。
クロバー・ムーア・シドニー市長は、「当局が安全と保証できなければ花火大会を中止すべきではないか」と主張していた。
24日、ベレジクリアンNSW州首相は、「真夜中の7分間の花火だけは実施する。しかし、私は自宅でテレビで見ることだろうし、他の人も同じようにしてもらいたい。シドニー湾周辺の花火観賞特等席はコロナウイルス対策最前線で働いている人々のための予約席とする。また、家庭や商業施設でも集まる人数には上限を検討している」と語った。
しかし、医師らは、人混みができることを避けると同時に市民の間の混乱を避けるためにも花火大会を中止するよう求めている。
AMA・NSW支部のダニエル・マクマレン会長は、「花火大会決行はリスクが大きく、市民にも混乱したメッセージを伝えることになる。中止は残念なことだが、人の集まりはできる限り小さく抑えるべきだし、シドニー周辺部で陽性者が出ても、接触追跡で感染者を把握することができるし、州民全員が安全に新年を迎えることができる。花火大会決行は、シドニー湾周辺や個人の家に大勢が集まっても大丈夫だというメッセージを送ることになる」と語っている。
■ソース
Sydney’s New Year’s Eve fireworks to go ahead despite the northern beaches coronavirus outbreak