オーストラリア国防費GDP比、目標引き上げも視野に

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アルバニージー首相、全国紙インタビューで語る

オーストラリア王立空軍の戦闘機「F-35AライトニングⅡ」(Photo: Department of Defence)

 オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相(労働党=中道左派)は、国防費の対国内総生産(GDP)比(2023年時点で1.9%)の引き上げ目標(33-34年度に2.4%)のさらなる上振れを排除しない考えを示した。26日付の全国紙「オーストラリアン週末版」の独占インタビューで答えた。

 この中で国防予算について聞かれたアルバニージー首相は「我が国の戦闘能力を向上させるという観点から防衛政策を実行する必要があることは認める。魔法の数字(国防費のGDP比)はない」と述べた。その上で、「私たちが必要な資産は何かという基準で投資を判断する」と語り、防衛費の増額とGDP比の追加引き上げを否定しなかった。

 また、米国のドナルド・トランプ大統領が国防費のGDP比を3%以上に引き上げるよう同盟国に要請していることについて、アルバニージー首相は「オーストラリアは独立国家として自分の立場は自分で決める」と主張した。米国との関係については「私たちは良い同盟、忠実な同盟を築いており、相応の扱いを期待している」と指摘した。

 米中の貿易戦争をめぐっては、米国がオーストラリアに追従を求めた場合、首相は拒否する意向だ。首相は「『ありがとう。私たちの経済に打撃を与えることに協力するよ』なんて言うのは尋常ではない」とコメントした。仮に輸出全体の約4分の1を占める中国向けが止まれば、オーストラリア経済は大打撃を受けるおそれがある。

■ソース

PM’s red-button diplomacy (The Weekend Australian)

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