第2、第3勢力のリーダーが共倒れ

公共放送ABC(電子版)によると、オーストラリア連邦議会の第3勢力で急進左派の野党「グリーンズ」(緑の党)のアダム・バント党首の落選が7日、確実となった。下院のメルボルン選挙区で2010年から5期連続で議席を保持してきたが、3日投票の連邦選挙の結果、与党労働党の新人サラ・ウィッティー候補に敗れた。
今回の選挙では、最大野党・保守連合(自由党、国民党=中道右派)を率いたピーター・ダットン代表(自由党党首)もすでに議席を失っている。アンソニー・アルバニージー首相の与党労働党が大勝する一方で、第2、第3の政治勢力のリーダーが共倒れするという異例の事態となった。グリーンズは「ダットン代表を落選させよ!」をキャッチフレーズに選挙を戦ったが、自らもまさかの敗北を喫した。
ABCによるとバント氏の後任には、サラ・ハンソン−ヤング上院議員、マリーン・ファラキ上院議員(副党首)の名前が取り沙汰されている。
バント氏は1972年アデレード生まれの52歳。10代の頃は労働党支持者だったが、後に同党を離れ、大学時代にはより先鋭的な左翼運動に身を投じた。04年にグリーンズに入党。07年選挙にメルボルン選挙区から立候補するも敗北。10年選挙で初当選、同党で初めて下院議席を獲得。20年からは党首を務めていた。
■ソース
Greens leader Adam Bandt defeated in Melbourne, leaving party without its captain(ABC News)