3人行方不明 5万人に避難準備要請

オーストラリア東部ニューサウスウェールズ州北中部沿岸の広い範囲で、豪雨で複数の河川が氾濫して大規模な洪水が多発している。これまでに3人が濁流にのまれるなどして行方不明となっている。当局は対象地域の住民に避難準備を呼びかけている。
現地メディアによると、シドニーから北北東へ直線距離で約420キロ離れたドリゴでは21日夜、60歳の女性が運転していた4輪駆動車が洪水に流された。車は22日午前に発見されたが、女性は見つかっていない。
シドニーの北東約310キロに位置するウォーホープでも、30代の男性が運転していた車とともに行方が分からなくなっている。シドニーの北東約460キロにあるニンボイダでは、22日夜に冠水した道路を歩いていた49歳の男性が自宅に戻っていない。
ニューサウスウェールズ州警察航空隊はこれまでに洪水で取り残された22人をヘリで救出した。イヌ4匹、ネコ1匹も救助され、飼い主と再会を果たしたという。
同州北東部の町、タリー(シドニーの北北東約260キロ)付近では、東海岸を縦断する幹線道路パシフィック・ハイウェイが冠水して通行止めとなるなど、交通インフラにも影響が出ている。
同州のクリス・ミンズ州首相は22日、洪水警報が発令された140カ所の住民約5万人に対し、取り残される可能性があるとして避難準備を要請した。危険にさらされている家屋は約9,500棟に達しているという。大雨は少なくとも今後24時間は続く見通しで、州首相は今後も被害拡大に備えるよう呼びかけている。
■ソース
‘Too late to leave’: Chilling warning amid record NSW Mid North Coast floods(news.com.au)