メルボルン市内、ヤラ川河畔のメルボルン・パークで開催中の2025年グランドスラム(GS)の第1戦、テニス全豪オープンの熱戦を、長年にわたり同大会を取材する日豪プレス記者・板屋雅博が独自の視点でリポートする。
(文・写真=板屋雅博)
全豪オープン第6日は17日、大坂なおみの3回戦がメルボルン・パークのジョン・ケイン・アリーナで行われた。
快晴の好天に恵まれ、観客数は昼夜を含めて9万7000人と過去最高を記録。会場では全豪オープンを楽しむ家族連れであふれ、無料コートのキア・アリーナやジョン・ケイン・アリーナには長蛇の列ができていた。
午後5時からの大坂の試合だが、大坂は第1ゲームを失ったものの、一時は5─2と対戦相手のベリンダ・ベンチッチ(スイス、27歳)を圧倒した。その時点では大坂の3回戦突破は確実ではないかという雰囲気が会場にただよった。
ベンチッチは東京五輪の金メダリストでで現在294位だが、大坂と同様に出産の後で今年の全豪からコートに復帰している。
大阪は全豪の前から腹筋のけがを公表していたが、この試合も第9ゲームからペースダウンし、連続してゲームを落としてタイブレークにもつれこんだ。結局、第1セットを失った時点で棄権を選択した。
体の切れも全盛期に近い状態に戻っており、来年の全豪ではベスト8以上を目指してほしいと思う。