有名観光地だけじゃもったいない! ─マリックビルからグリーブを歩いて感じるシドニー・ローカルタウンの魅力

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 シドニーといえば何を思い浮かべるだろうか。代表的なものとしてオペラハウス、ハーバーブリッジなどが挙げられるだろう。私自身シドニーに来てから王道の観光地はほとんど回った。しかし、私が見ていたシドニーはほんの一部に過ぎないのではないか、有名観光地から少し離れた街に足を運んでみたら一味違ったシドニーの雰囲気を感じられるのではないか。地元の人々の暮らしが垣間見えるようなローカルな街並みを歩いてみたい。そう思い立ち、今回はマリックビルからニュータウン、シドニー大学、そしてグリーブまでを歩きながら、街の空気の移ろいを感じてみた。(文・写真:髙橋悠來=日豪プレスインターン)

生活の匂いがする街 マリックビル

ローカルな雰囲気漂うスーパー

 今回のスタート地点マリックビルは、シドニー中心部から南西に7キロほどの場所に位置する。観光客の姿はほとんどなく、地元の人たちが多く行き交っていた。中心街でよく見かけるチェーン店よりも、個人経営のスーパーや花屋が目に入ってくる。メインロードから一本路地に入ると閑静な住宅街が広がっており、緑が多く感じられる。

迫力のあるストリートアート
中心街とは異なる、絵の描かれたゴミ箱

 ストリートアートが至る所にあるのも印象的だ。派手に感じるが、街並みに溶け込んでいる。ゴミ箱までもおしゃれに感じる。

落ち着く空間のDouble Roasters

 マリックビルは倉庫をリノベーションしたカフェや醸造所があるのが特徴的だ。休憩がてらDouble Roastersというカフェに入った。天井が高く開放感のある空間で、地元の方が仕事をしていたり、談笑していたり、思い思いの時間を過ごしていた。注文したいちご抹茶ラテとミックスベリーマフィンはどちらも甘さが控えめで、歩き疲れた体にはちょうどいい優しい味だった。

倉庫をリノベーションした広々としたお店

 次に立ち寄ったのが、The Bob Hawke Beer and Leisure Centreという醸造所兼レストランだ。ここではオーストラリアの第23代首相ボブ・ホークの名を冠したクラフトビールブランドHawke’s Brewing Coのビールを楽しむことができる。店内に入るとタイムスリップしたかのようなレトロな雰囲気が感じられ、ゆっくりとビールや食事を楽しむには絶好の場所だ。

店内のレトロな空間
ゆっくりとシティ方面に向かって歩んだ10キロほどの道のり

若者のエネルギーと個性が溢れる街 ニュータウン

ニュータウンの可愛らしい街並み

 マリックビルから北東に進んでいくと、街の雰囲気が少しずつ変わっていった。ニュータウンは、ヨーロッパの小さな街のような可愛らしさがある。

 道沿いには雑貨屋や古着店、本屋が立ち並び、若者たちが集まっている。マリックビルよりも都会的で、カルチャー色が強い。街の雰囲気は日本で言うと下北沢に近いと感じた。歩を進めるたびに思わず立ち寄ってしまいたくなるようなお店ばかりで、時間が過ぎるのがあっという間だった。

若者たちが集まる古着屋

まるでハリーポッターの世界!? シドニー大学

重厚な雰囲気の校舎

 ニュータウンを抜けるとシドニー大学が見えてくる。ハリーポッターの世界のようなゴシック様式の校舎が姿を見せる。観光客も多く、校舎の写真を撮る人たちで賑わっていた。広い芝生や中庭など緑に溢れていて、人々が自由に時間を過ごす、公園のようだった。キャンパス内には広々としたカフェがあり、うってつけの休憩スポットだ。

 中心街の賑わいとは違った、静かで、どこか荘厳な空気感に包まれた場所だった。

大学内で一息つけるカフェ

静けさの中に子どもたちの声が響く穏やかな街 グリーブ

落ち着きを感じるグリーブの街並み

 最後に訪れたグリーブは、カラフルで小さなお店が並ぶ街だ。特に目立つのは古本屋。 学校が近いこともあり、子どもや学生の姿が目立つが、ニュータウンよりも落ち着いた雰囲気を感じた。街路樹が美しく、木漏れ日の中を歩く午後の時間はとても素敵だった。

古本屋の看板猫

 街歩きの終わりにThe Wedgeというカフェに立ち寄った。店員さんおすすめのThe Henryは分厚いパンに卵、ハム、アボカドペーストなど具材がたっぷりと挟まれたボリューム満点のサンドイッチ。窓際の席で、街を行き交う人々を眺めながらいただく幸せな時間だった。

店員さんおすすめのThe Henry

街歩きで見えた、一味違ったシドニー

 中心街の忙しなさから離れ、今回歩いたエリアにはのんびりとしたシドニーという一面があった。そして、マリックビルの生活感、ニュータウンのエネルギー、シドニー大学の荘厳さ、グリーブの穏やかさ。同じシドニーの中でも、歩くにつれて雰囲気が少しずつ変わっていくグラデーションのようなものを感じた。

 有名観光地を巡るだけでは見えないシドニーを感じられる、街歩きの魅力をぜひ体験してみてはいかがだろうか。

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