クイーンズランド州の釣り情報 第172回
サワラの餌釣り
秋になると青魚の釣りシーズンが始まります。湾の奥などで育った小エビや魚の稚魚などが暖かい湾や外洋へと移動のシーズンになり、それらを狙ってサワラやカツオ、マグロなどが浅い場所に押し寄せてきます。
ただ、日中は深い場所に回遊しているのでボートからの釣りが有利になりますが、早朝や夕方などには浅い岩場や堤防、桟橋などの橋げたや杭など障害物付近の安全地帯に群れている小魚たちを狙って青魚たちが回遊をし始めます。
ギャング・フックという針が3本連結したものに冷凍イワシを1本まるごと付け、針から1~2メートル上に大きめの浮木や風船を付けた仕掛けを潮や風に乗せて少し遠い場所に漂わせておき魚を待つ、単純な釣り方が一般的です。
餌は冷凍イワシが手軽ですが、その場所にいる小魚を捕って、それを活かしたまま針に付けるのがより効果的です。投網やサビキなどで小アジやカマス、へーリングと呼ばれるサッパの仲間などを携帯エアーポンプで活かしている人もいます。
釣れる魚は大きいので、魚を取り込む時には桟橋や高い岩場からの釣場は4~5メートル延長できる玉網があると有利ですが、網がない場合は抜き上げることになります。朝夕や雨の日の日中などの警戒心が緩む時間帯の釣りではラインの太さはさほど気にしないので、抜き上げる高さ分の長さの先糸(リーダー・ライン)を太くしましょう。
釣る時間帯は朝夕のマズメ時が有利ですが、日中でも干潮や満潮になって潮が止まる時や反対に潮が動き始める前後の時間帯(潮どきといいます)にも魚は活発に食ってくるものです。
なお、QLD州の沿岸でよく釣れるサワラはSCHOOL MACKERELで50センチ以上のものを10匹まで持ち帰れる規定になっています。また、テイラーは35センチ以上が20匹まで、カツオは制限がありません。
このコラムの著者
フィッシング・ライター:金園 泰秀
東京のIT関連会社のシドニー駐在中、オーストラリアの大自然に魅せられ役員職のサラリーマンから一転スピンアウトし、子供の頃からの趣味だった釣り
業界の世界に飛び込み、日本の釣り技術の紹介や当地の釣りを全世界に発信してきた。現在は趣味としての釣りやセーリングも楽しんでいる。