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第155回 十津川の大踊/書家れんのつきいち年中行事

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書家れんのつきいち年中行事

第155回 十津川の大踊

上巳 © All rights reserved to RENCLUB
 ご機嫌いかがですか、れんです。

先日、お稽古に来た小学4年生の女の子が「おじいさんに誕生日のプレゼントをあげたいから「古希」と書きたい」と言い、十数枚の練習を経て色紙に清書しました。大人でも色紙に一発勝負で筆書きするのは緊張します。真剣な表情で書き上げたその書はその日一番の出来でした。こんな贈り物を孫からもらったおじいさまの喜ぶ顔が目に浮かびます。うれしくて寿命が30年ほど延びてしまうかもしれませんね。

さて、奈良県の南端、1000メートル級の山々に囲まれた十津川村では、8月中旬に「十津川の大踊」(国の重要無形民俗文化財)が行われます。古都である奈良は元々仏教の盛んな所です。熊野三山、高野山、吉野山をつなぐ所にある、秘境の山里だった十津川に集まる巡礼者や僧侶によって念仏踊りなどが伝えられました。念仏を唱えながら踊るから念仏踊りです。

江戸時代に入ると念仏踊り、風流踊りが盛んに行われるようになります。風流踊りとは集団で着飾って歌い囃(はや)して踊る踊りです。特に小原、武蔵、西川の3地区の踊りは室町以来の風流踊りの流れを汲むものです。そこでは民衆の祭事舞踊の原型とも言える数多くの曲と踊りが忠実に継承されています。

参加者は浴衣姿で扇、太鼓、房付きのバチ、切り子灯籠を付けた笹などの小道具を曲目ごとに変えながら踊ります。私がこれまで見てきた盆踊りとは趣を異にしており、かなり独特の雰囲気です。

このコラムの著者

れん(書家/アーティスト)

れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和”揮毫(総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINE stamp販売中。
Web: renclub.net / Email: renclub@gmail.com / 動画: youtube.com/user/renclub

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