クイーンズランド州の釣り情報 第176回
おいしいテイラーの釣りシーズン!
冬になってテイラーの釣りシーズンが始まりました。大陸北部の熱帯地域を除いてオーストラリア全土に生息するテイラーは昔からオージー・アングラーの人気の釣り魚となっています。
大陸東海岸のテイラーは、秋から冬にかけて産卵を目的に大挙してフレーザー島を目指して移動しているようです。
日本では、スズキ目オキスズキ科の「オキスズキ」または、その鋭い歯で魚網を噛み切ってしまうため「アミキリ」と呼ばれています。また、アメリカの東海岸では「ブルーフィッシュ」と呼ばれ、ゲームフィッシュの対象となっています。
大きさは1メートルを超え10数キロまで育つ固体もいて、その獰猛(どうもう)な性格とファイト力でゲーム性が高い人気ターゲットとなっているようです。
肉質は水分の多い柔らかい白身なので、ホイル焼きやバーベキューにして頂くのが一般的で親しまれています。その際、塩を振って水分を落としてから焼いたりスモークする方法などで調理されますが、日本の開き干しのように天日で干して水分を飛ばしてから焼き魚にすると絶品です。
また、テイラーはやや夜行性の魚なので夕方から夜間そして早朝までの時間帯がベスト・タイムですが、曇りや雨の日は日中でもよく釣れます。
釣り方はギャング・フックという針が3連のフックに冷凍イワシなどを1匹丸ごと付けて狙うのが一般的です。
ゴールドコーストからフレイザー島までの外洋のビーチを4WDに釣竿を積んで釣りとキャンプをビーチで楽しんでいるアングラーが集まって来るのが、この季節です。
もちろん、テイラーは湾内やエスチャリー内にも回遊していますので、ボートやカヤックからルアー・フィッシングを楽しむことができ、人気が高まっています。
クイーンズランド州のテイラーの持ち帰り規定サイズは、35センチメートル以上20匹までとなります。
このコラムの著者
フィッシング・ライター:金園 泰秀
東京のIT関連会社のシドニー駐在中、オーストラリアの大自然に魅せられ役員職のサラリーマンから一転スピン・アウトし、子どものころからの趣味だった釣り業界の世界に飛び込み、日本の釣り技術の紹介や当地の釣りを全世界に発信してきた。現在は趣味としての釣りやセーリングも楽しんでいる。