コーヒー文化が根付くオーストラリアでは、早起きなオージーたちがコーヒーを片手に朝のひと時を過ごす光景をよく見掛ける。数多くのカフェが存在するが、コーヒーの味が異なっていたり、名物メニューがあったり、それぞれ雰囲気が違うカフェを巡るのもオーストラリアならではの醍醐味だ。本特集では、ゴールドコーストで話題の注目カフェを紹介する。(文=塩澤真奈美)
Elk Espresso
エルク・エスプレッソ
コーヒー好きなら一度は訪れたい名店
ブロードビーチのオアシス・ショッピング・センターのレストラン・エリアにある「Elk Espresso」は、そのコーヒーと朝食の味を求めて、多くのリピーターが足しげく通う大人気店だ。同店のアイコンとなる鹿のウォール・ペイントとバランス良く配置された植物やアンティーク調のウッド・テーブルが並ぶお洒落な内装で、テラス席からは緑溢れる公園を眺めることができる。シドニーと東京に店舗を構える「Single O」の豆を使用し、ベテラン・バリスタの腕前が光るコーヒーは、すっきりとしたクセのない後味で、ファンになる人が後を絶たない。また、四季ごとに更新されるフード・メニューは色鮮やかでどれも絶品。炭で着色された黒色のワッフルにラズベリーのアイスクリーム、ストロベリーやチョコレート、マシュマロ、バイオレット・チョコレートがふんだんにトッピングされた「Black Forest Waffles」が、今季の人気メニュー。「黒いワッフル!?」とカメラを片手に、食べる前から興奮できる絶品プレートだ。新感覚のメニューや、旬の食材を使用した朝食とコーヒーのマッチングをぜひ楽しんで欲しい。
Elk Espresso
■住所:Shop 44, The Oasis, Charles Ave., Broadbeach ■Web: www.elkespresso.net ■Instagram:「elkespresso」 ■営業時間:毎日6AM~4PM、クリスマス及びグッド・フライデー休
Bam Bam Bakehouse
バン・バン・ベイクハウス
予想を超えるクロワッサンのおいしさがここに
マーメイド・ビーチの公園内にある焼き立てパンとペイストリーが大人気の「Bam Bam Bakehouse」。レンガ造りで開放感のある高い天井と柔らかなオレンジ色の照明、そして焼き立てのパンの香りが店内に広がり、その場にいるだけで幸せな気分になってしまう。同店の一番人気は、フランス産の小麦粉を使用したクロワッサン。パンの本場であるパリで習得したレシピを基に作られたクロワッサンは、外はサクサク、中はしっとりとした何とも絶妙なバランスで、ほんのり香るバターが口いっぱいに広がり、目を閉じておいしさを噛みしめたくなる。他ではまねできない味にファンが殺到し、オープンして間もなく売れ切れてしまうこともしばしば。ぜひアツアツのクロワッサンをご賞味あれ。その他、レジ前のショーケースに並ぶ色とりどりのペイストリーやスーパーフードをブレンドしたヘルシー・ドリンクや、ブルーのラテが有名だ。
Bam Bam Bakehouse
■住所:2519 Gold Coast Hwy., Mermaid Beach ■Tel: (07)5526-5218 ■Web: www.bambambakehouse.com ■Instagram:「bambam_bakehouse」 ■営業時間:毎日7AM~3PM
Commune Espresso
コミューン・エスプレッソ
ミュージック&コーヒーでひと息つくなら
リーズナブルでボリューム満点のメニューがそろう「Commune Espresso」は、地元で愛されるカフェだ。センスの良いBGMが心地良い時間を提供してくれる。同カフェの壁には、音楽アーティストのライブ情報ポスターが、アート作品のようにびっしりと貼られており、音楽業界の動向をいち早くチェックできる。常連になって新しいライブ情報を追い掛けるのも面白いかもしれない。エスプレッソ・マシーンで淹れるコーヒーはもちろん、日本製のコールドブリュー・マシーンも完備されているので、グラスに入ったアイス・コーヒーを飲みたくなったらぜひ足を運んで欲しい。コールドブリュー・ラテは瓶でも販売されているので、氷抜きの冷えたラテをテイクアウェイして楽しんでみてはいかがだろうか。日替わりのレジ前のマフィンや、多品目の野菜で作ったサラダ、ボリューム満点のサンドイッチや唐揚げバーガーがお薦め。
Commune Espresso
■住所:1844 Gold Coast Hwy., Burleigh ■Tel:(07)5520-3377 ■Web: www.facebook.com/Commune-188007077908552 ■Instagram:「communeespresso」 ■営業時間:毎日6:30AM~3:30PM
Alfred’s Apartment
アルフレッド・アパートメント
60年代スタイルを感じられる新感覚カフェ・バー
ローカルの男性から熱烈な支持を得ている同店は、オーナーの3兄弟が「新たな小売りスタイル」をテーマに、アパレル・ショップと理髪店を融合させたカフェ・バーだ。オープン・テラスの飲食エリアでは毎朝、深みのあるコーヒーやアサイー・ボウル、ブリトー、バーガーを求めるローカルたちでにぎわっている。木曜日の夜限定でブリトーとビールのセットを10ドルで提供しており、ビールは「VB」「XXXX」(フォーエックス)、人気の地ビール「Thursday Brewing Company」の3種類から選択可能。ムーディーな音楽と星空を眺めながら、カフェ・バーならではのゆったりとした時間を過ごせる。カフェに併設しているレンガ造りの店舗は1960年代を彷彿させるレトロな内装で、敏腕バイヤーがセレクトした「Brixton」「Carhartt WIP」「TCSS」の他、自社オリジナル・ブランドの商品が並ぶ。
Alfred’s Apartment
■住所:2389 Gold Coast Hwy., Mermaid Beach ■Tel: (07)5575-2001 ■Web: www.alfredsapartment.com ■Instagram:「alfredsapartment」 ■営業時間:【カフェ】毎日朝食・ランチ6:30AM~2:30PM、木ディナー5PM~10PM、【ショップ】月~金10AM~5PM、土8:30AM~4PM、日8:30AM~2:30PM
Cafe Dbar
カフェ・ディーバー
丘の上に佇(たたず)むお洒落カフェ&ショップ
カフェの目の前のビーチ「Duranbah Beach」の総称であるディーバーから店名を取った「Cafe Dbar」。ライフスタイル・ショップを併設した2階建てのカフェは、QLD州とNSW州のちょうど州境に佇む。風通しの良い2階席からは海を眺望でき、運が良ければコーヒーを飲みながらクジラの姿を見つけられることも。新鮮な地元産の食材をたっぷりと使用したフード・メニューや、手軽に購入できるマフィンやドーナツも人気だ。食べ物をテイクアウェイして、店の前の芝生でピクニックするのも楽しみ方の1つだ。カフェに併設された「DBAR HOUSE」はアパレルからインテリア、アート、スキン・ケア用品をそろえるセレクト・ショップで、地元アーティストのナチュラル・テイスト商品が整然と並ぶ。お腹を満たした後に、理想的なビーチ・ライフを送る女性の部屋のようなお洒落な店でショッピングを楽しんでみては。
Cafe Dbar
■住所:275 Boundary St., Coolangaytta ■Tel: (07)5599-2031 ■Web: www.cafedbar.co ■Instagram:「cafedbah」 ■営業時間:【カフェ】毎日6:30AM~4PM、朝食7AM~11AM、ランチ11:30AM~3PM、【ショップ】毎日9AM~4PM
Stairwell Coffee
ステアウェル・コーヒー
通は知っている、隠れ家カフェ
サーファーズ・パラダイスの中心部、カビル・ステーション近くのアジア系レストランが並ぶセンター・アーケード内にひっそりと佇む「Stairwell Coffee」は、コアなファンが集う隠れ家的なカフェだ。「どこにあるのか分からない」と多くの人が、カフェにたどり着く前に道に迷ってしまう同店。トラムの駅からサウスポート沿いに歩いていくと、アーケード前に看板を発見できる。それを目印に路地を進んでいこう。階段下の小さなスペースで営業する同店は、軽食メニューをあまり用意せず、コーヒー一筋でファンを増やしている。バリスタがオーダーからすぐにコーヒーを提供してくれるので、仕事前などにサッとコーヒーをテイクアウェイしたいリピーターから特に人気だ。店舗前には3席ほどテーブルが用意されている。コーヒー・チェーン店の多いサーファーズ・パラダイス・エリアで、熟練バリスタのコーヒーを飲みながらリラックスしたい時には足を運んでみよう。
Stairwell Coffee
■住所:Centre Arcade, Shop 67, L1, 3131 Surfers Paradise Blvd., Surfers Paradise ■Tel: 0449-976-707 ■Web: www.stairwellcoffee.com.au ■Instagram:「stairwellcoffee」 ■営業時間:月~金7:30AM~4:30PM、土7AM~12PM、日休
The Salt Mill
ザ・ソルト・ミル
ヘルシー志向のリピーター続出
カランビンのビーチ沿いにある「The Salt Mill」は、朝日を見ながらフレッシュな果物を使用したメニューを楽しめることで、地元から慕われるカフェだ。人気は新鮮なバナナやベリー、ストロベリーやココナツ、グラノーラをたっぷりと使用したアサイー・ボウルと、ドラゴン・フルーツを使用したピタヤ・ボウル。どちらもボリューム満点で、しっかりと朝ごはんを食べたい人にはぴったりのメニュー。量だけではなく、アサイー・ボウルは11ドルと財布にも良心的なのがうれしい。カフェの前に置かれたこじんまりとしたウッド・チェアに腰掛けて、朝焼けを眺めながら朝食やコーヒーを楽しむのがお勧め。来店客同士の距離が近いことから、赤く染まってゆく海を見ながらフレンドリーなローカルの人と自然と会話が始まったりすることもしばしば。アットホームな雰囲気を過ごせること間違いなしだ。南に20分ほど車で下ったキングスクリフにも支店があるので、雰囲気の違いを楽しむのも良いだろう。
The Salt Mill
■住所:784 Pacific Parade, Currumbin ■Instagram:「the_salt_mill」 ■営業時間:月~金5:30AM~3PM、土・日6AM~4PM ※アサイー・ボウルは月~金6:30AM~2:30PM、土・日6:30AM~2:30PMに提供