親子で作ろう!元気が出る食卓
「抹茶のアイス・ボックス・クッキー」
今や世界的ブームとなっている抹茶は、飲料はもちろん、お菓子やデザートなど、ローカルのレストランやお店でも扱われています。抹茶は碾茶(てんちゃ)という茶葉を、石臼で挽いて微粉末状に仕上げた物です。現在、石臼はモーターで回転させていますが、昔は飲む人(点てる人)が必要な分だけ自分で挽いていたそうです。
碾茶のための新芽が出ると間もなく、うまみや甘みを蓄えるために、コモやヨシズで直射日光を遮り、光合成の働きを抑えます。時期を待って摘み取られたお茶の新芽は鮮度が落ちないうちにすぐ(半日~20時間以内)に蒸されます。若葉の持つ新鮮な色や香りが損なわれないよう約15~20秒蒸すことで茶葉の酸化酵素の働きを止めます。紅茶やウーロン茶にはない緑茶独自の工程です(参照Web:www.ippodo-tea.co.jp)。
緑茶の葉には、カテキン、カフェイン、チアミン、ビタミンC・B・E、カロチンなど、さまざまな栄養素が含まれていますが、お湯を注いで抽出される栄養分は65パーセント程度しかなく、特にビタミンEやカロチンなどは、茶葉を食べない限り体が吸収してくれません。そのため、抹茶は全ての栄養素を丸ごと食べられるという点でも優れています。
抹茶は、湿気や熱に弱いので、冷蔵庫や冷凍庫で保存するのがお勧めですが、長期保存すると、冷蔵庫内の匂いを吸い取ってしまうので、やはり開封後は早めに使い切る方が良いでしょう。
「抹茶のアイス・ボックス・クッキー」のレシピ
材料(30枚分)(1TBS=20ml、1tsp=5ml、1cup=250ml)
バター | 100g |
粉砂糖 | 50g |
バニラ生地:小麦粉 | 70g |
抹茶生地:小麦粉 | 65g+抹茶 2tsp |
バニラ・エッセンス | 1滴 |
準備
- バターを室温で柔らかくしておく。
- バニラ生地:粉を2回ふるいにかけておく。
- 抹茶生地:抹茶と粉を合わせて2回ふるいにかけておく。
作り方
- ① 以下の通り生地を作る。
- 柔らかくなったバターを木べらで混ぜ、粉砂糖を加えたら白っぽくなるまでよく混ぜる。
- 生地を半分に分ける(各生地は75g)。バニラ生地にはバニラ・エッセンスを1滴加える。
- それぞれの粉類をボールへ投入し、木べらで全体を合わせる。生地がパラパラになってきたら、手でひとまとめにする。
- 生地を3センチ角の正方形にし、ラップで包み、冷蔵庫で約1時間ほど休ませる。
- ② 生地を取り出し(もし、生地がベトベトで手に付くようなら冷蔵庫に戻す)、縦半分、更に半分に切り、小さな正方形を4つ作る。写真のような市松模様になるように組み合わせる。再度ラップに包み、10分ほど冷蔵庫に入れ生地を固める。
- ③ オーブンを170度に温める。
- ④ 生地を8ミリの厚みになるよう包丁でスライスする。
- ⑤ オーブン皿にベーキング・ペーパーを敷き、160度に下げたオーブンで約15~20分焼く。焼き上がったらすぐにラックで乾かす。
才川須美(さいかわすみ)
管理栄養士&食育インストラクター。現在、シドニーで料理教室を開催中。グループ・レッスンでは、日本食をベースにしたおいしく、簡単に作れるおもてなし料理を中心に教えており、男性参加者も多い。また、精進料理のクラスも大変好評で、豪寿庵など自宅以外でも定期的にクラスを開催している。子ども向けクラスは、ホリデーごとに家庭科のベースとなる料理と洋裁を中心に行っている
Web: www.sumiskitchen.com、www.shojin-ryori.com.au