新年明けましておめでとうございます。
旧年中は何かとご教授賜りまして誠にありがとうございました。本年も変わらずご支援賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。2024年も皆様が健やかに過ごされますよう祈念申し上げます。
ご機嫌いかがですか、れんです。
毎年1月7日、福岡県久留米市にある大善寺玉垂宮(たまたれぐう)では「鬼夜(おによ)」の行事が催されます。全長13メートル、重さ1トンを超える大松明が境内を巡る火祭りで、大みそかの夜から行われている「鬼会(おにえ)」の神事のハイライトに当たります。日本三大火祭りの1つ(諸説あり)とされ、重要無形民俗文化財に指定されています。
時は仁徳天皇の御代、この地を荒らして人びとを苦しめていた桜桃沈輪(ゆすらちんりん)という肥前国水上の賊徒がいました。西暦368年1月7日、勅命を受けた藤大臣(とうのおとど)・高良玉垂命(こうらたまたれのみこと)は闇夜に松明を照らして沈輪を探し出し、その首を討ち取って火で焼いてしまいます。それがこの鬼夜の始まりとされていて、追儺(ついな:悪鬼を追い払う行事)として1600年を超える長い伝統を築いてきました。
玉垂宮の鬼会が他の追儺と違うのは、鬼を追い払うのではなく、鬼に禊(みそ)ぎを勧めて神殿に帰ってもらうところだそうです。つまり玉垂宮の鬼とは、1年間で人間が犯す罪穢(つみけがれ)を全て引き受けてどろどろに汚れて忌籠(いごも)りをなさっている神様のことなのです。
起源と照合すると、この神様が桜桃沈輪ということになり、日本独特の怨霊(おんりょう)信仰との関わりも見えてきそうですね。
れん(書家/アーティスト)
アーティストとして永住権取得。作品“ふるさと”が国有財産として在豪日本国大使館蔵。豪・日・ドバイ・NZで作品展、大書ライブ、workshop多数。ハリウッド映画『The Wolverine』製作に参加。シドニー総領事表彰。元号“令和” (総領事館蔵)、日立豪 “協創”揮毫。豪五輪委員会で応援大書。書道教室。LINEスタンプ販売中。
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