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シドニー、メルボルンから欧州やNYに直行便が飛んでいないのはなぜ?

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2026年にはカンタスが無給油でノンストップ就航へ

2026年にシドニーからロンドン、ニューヨークにノンストップ便を就航させるカンタス航空(Photo: Qantas Group)

 オーストラリア西部パースとフランス・パリを結ぶカンタス航空の新しい直行便が14日、就航した。パースと欧州を無給油で結ぶ路線は3つ目となった。ただ、人口が集中している南東部の2大都市、シドニーとメルボルンからは、いまだに欧州やニューヨークなどの北米の東海岸には無給油の直行便は就航していない。どうしてなのか?

 技術革新や需要の拡大によって、航空機の航続距離は飛躍的に伸び、所要時間は縮小してきた。例えば、日本航空(JAL)が55年前の1969年に開設した初のオーストラリア定期航路は、羽田から香港、マニラを経由してシドニーまで約16時間かかっていた。現在ではノンストップで約9時間30分に短縮されている。

 ただ、現在の航空技術を持ってしても、一度も給油せずにオーストラリア東海岸から欧州の主要都市や米東海岸を結ぶ定期便は実現していない。技術的に不可能というわけではなく、試験飛行には成功している。だが、乗客や荷物をフルに搭載した状態では、気象条件などによっては燃料が持たなくなる心配がある。それほど、シドニーやメルボルンが欧米から遠く離れているということでもある。

 なお、現時点で世界最長のノンストップ定期便は、シンガポール航空のシンガポール−ニューヨーク線で、飛行距離は約1万5,000キロとなっている。だが、シドニー−ニューヨーク間の直線距離はこれより長く約1万6,000キロ、シドニー−ロンドン間は約1万7,000キロある。

 しかし、カンタスは2年後をめどに、こうした超長距離路線の就航を目指している。オーストラリア東海岸と欧米主要都市を結ぶ定期便就航計画「プロジェクト・サンライズ」を2017年に発表。欧州エアバスの大型機「A350-1000」12機を22年に発注し、シドニー−ロンドン線とシドニー−ニューヨーク線をそれぞれノンストップで26年中頃に就航させる予定だ。

 4割以上をプレミアム席(ファーストクラス6、ビジネスクラス52、プレミアムエコノミー40)とするなど総座席数を238に抑え、燃料消費を増加させる積載重量を軽減。超距離飛行でも疲れない快適なフライトも実現するとしている。

■ソース

AU REVOIR. PARIS NOW JUST A DIRECT QANTAS FLIGHT AWAY(Qantas News Room)

A350 PROJECT SUNRISE(Qantas)





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