50歳未満避けたため、高齢者が発症の結果
連邦保健省は、国内でアストラゼネカ・ワクチン接種後にごくまれなタイプの血栓症が新たに5症例発生したと発表している。
5月6日付ABC放送(電子版)が伝えた。
アストラゼネカ・ワクチンによるものと思われる血栓症は、「血小板減少症候群を伴う血栓症(TTS)」と呼ばれるもので、死者1人を含め、これまでに11人が発症している。
保健当局は他にも3症例を調査しているが、いずれもワクチンとは無関係とみられている。
連邦医薬品管理局(TGA)のジョン・スケリット局長は、「国内でアストラゼネカ・ワクチン接種数に対するTTS患者の率は、カナダ、イギリス、欧州大陸の率とほぼ同じになっている。この11人のうち、何人かは基礎疾患があった。現在、この分野は世界中でかなり活発な研究が進められているが、血栓症の基礎疾患がある人がこのワクチンで血栓症にかかるリスクは血栓症基礎疾患のない人より高いとは言えない。何らかの重い疾患を持っている人が多いが、共通する疾患を見つかっていない」と語っている。
また、これまで50歳未満が同ワクチンでTTSのリスクが高いとされていたが、同ワクチンを50歳以上にのみ適用することが決まったため、新たにTTSを発症した患者は女性2人(51、64)、男性3人(66、70、74)といずれも50歳を超えている。
これについて、スケリット教授は、「アストラゼネカ・ワクチンは、50歳以上には安全として、この年齢層にのみ接種することが決まっているが、この年齢層でもまったく安全と言うわけではない。現在、50歳以上のみがアストラゼネカ・ワクチンを受けているのだから50歳以上に患者が集中するのも当然」と語っている。
さらに、「血栓症は死亡例を含めてオーストラリアでは非常に頻繁に起きている。病院に運ばれてから亡くなる患者の10%ほどが血栓症であり、様々な原因が関わっている」と語っている。
■ソース
Five new reports of blood clotting linked to AstraZeneca COVID-19 vaccine emerge in Australia, authorities investigating