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マンディーン元労働党議長、連邦議会選出馬に

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ギルモア選挙区自由党公認、首相独断で入れ替え

 シドニー・アボリジニの有力者で労働党議長を務めたこともあるが、トニー・アボット元保守連合連邦首相に先住民族顧問として指名されたウォレン・マンディーン氏がNSW州南部海岸地域のギルモア選挙区で自由党公認で出馬する計画が発表された。

 労働党はマーク・レーサム元党首が右派に転向、自由民主党に近づいた後、極右政党のポーリン・ハンソン・ワン・ネーション党入りが決まり、5月までに予定されている連邦選挙でもNSW州から出馬する見通しになっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 マンディーン氏は、ボクサー、フットボーラーのトニー、アンソニー・マンディーン氏らとはいとこ、叔父甥の親戚関係にあり、マンディーン一族の一人。

 ギルモア選挙区はショールヘイブン地域とイラワラ地域南部にまたがる選挙区で、現役のアン・スドマリス自由党議員が昨年8月の自由党政変後、政界引退を発表しており、後継者としてグラント・シュルツ氏がすでに地区自由党員によって公認候補に指名されていた。しかし、スコット・モリソン連邦首相の一存でシュルツ氏の公認を取り消し、マンディーン氏を同選挙区に投入することが決まった。シュルツ氏はこれに抗議し、自由党を脱党、無所属でギルモア選挙区から出馬する意図を明らかにしている。マンディーン氏は自由党員ではないが、既に入党申請をしていると伝えられている。

 スドマリス氏は数少ない自由党女性議員の1人で、2016年の選挙では0.7%、1,500票で当選している。一方、マンディーン氏は著名人ではあるが、ギルモア選挙区とはなじみのない人材。

 ABC放送の選挙アナリスト、アントニー・グリーン氏は、「ギルモア選挙区の支持率差はさらに小さくなっている。しかも、選挙では党支持率よりも候補者支持率で趨勢が決まる郡部選挙区であり、モリソン連邦政権がこの選挙区を確保することは難しいだろう。度胸のある人選だ」と語っている。

 ビル・ショーテン労働党党首は、「オーストラリアは自由の国だ。どの党から出ようと自由だが、マンディーン氏はギルモア選挙区南のジャービス・ベイなどでの原発開発を言っている人物。選挙民が納得するとは考えられない」と語っている。
■ソース
Warren Mundine installed as Gilmore candidate at behest of Prime Minister

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