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ベレジクリアンNSW州首相、初の当選女性州首相

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当日開票で46議席対35議席、未確定4議席

 NSW州議会選挙当日開票で保守連合が46議席を確保、未確定4議席の段階で多数派内閣まで1議席を残すばかりとなった。労働党は35議席、緑の党3議席、諸派無所属5議席となっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 今回のNSW州議会選挙は争点のない選挙といわれ、特に目立った政策の違いはなかった。マイケル・デーリー労働党は、保守連合政権のスタジアム解体新築計画をムダ遣いと批判、教育、病院などへの予算配分を掲げた。一方、保守連合政権は好調なNSW州経済の波に乗っていたが、獲得議席数は五分五分と予想されていた。

 しかし、デーリー労働党党首が2018年にブルーマウンテンのパブでの講演で「若い人々がシドニーに住めなくなっており、外に出て行っている。そこへ博士号を持ったアジア人が入り込んで仕事を奪っている」と発言したビデオが投票日間近になって保守連合から公開され、移民票を頼みにしている労働党にとっては大きな打撃になった。しかも、デーリー党首は党首対論で自党の教育政策の予算を思い出せず、間違った数字を挙げてしまった。

 ABC放送の選挙アナリスト、アントニー・グリーン氏は、「保守連合は大方の予想を上回る健闘ぶりだった」と語っており、また、過去に女性州首相は何人も出ているが選挙で党を率いて当選したのはベレジクリアン保守連合リーダーが初めてだった。

 また、ベレジクリアン州首相は、「多数派内閣か少数派内閣かにかかわらず、無所属諸派議員と協力して進めていく」と語った。

 一方、労働党の選挙本部になったクージー・ベイ・ホテルでは、デーリー党首が敗北を認めたが、党首の座を守る考えを明らかにした。また、労働党、保守連合の自由党、国民党とも得票率を下げており、無所属諸派が得票を伸ばしていることに言及、大政党が有権者の信頼を失ってきている。信頼を回復するためにはさらに努力しなければならない」と述べている。

 特に国民党が得票率を下げており、国民党よりも右寄りの射撃遊漁農民党(SFF)が議席を伸ばしている。一方、労働党、緑の党よりも左寄りで若年層に訴えた新政党、Keep Sydney Open Partyがクージー、イースト・ヒルズなどの選挙区で労働党、緑の党の票を奪ったと見られており、グリーン氏は、「大きな票数ではないが、二党択一のプレファレンス票で大きく違ってくる可能性がある」と分析している。
■ソース
NSW election delivers Liberal win, Gladys Berejiklian becomes first elected female Premier

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